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【白山大賞典展望】今年の白山大賞典は上位拮抗の好メンバー!

  • 2021年09月21日(火) 18時00分
 9月22日(水)に金沢競馬場で行われる白山大賞典は、1997年からJRAとの交流競走として実施。金沢所属馬限定戦だった2007年を除いて、優勝馬はすべてJRA所属となっています。

 それでも地方競馬所属馬はダートグレードレースでの23回で2着が9回。筆者はそのうちの2回を現地で観戦しました。記憶に残っているのは2010年。2周目の向正面で逃げるジャングルスマイルが後続に差をつけているシーンがビジョンに映ったとき、場内全体から地鳴りのような大歓声が沸き起こりました。

 そして2012年にも地元のナムラダイキチが2着に健闘。今年は金沢デビュー馬のトップロイヤルに好勝負への期待がかかります。

 3歳3月のデビュー戦が533Kgという大型馬で、ここまですべて5着以内で通算成績は19戦13勝。初めて挑んだ重賞、金沢スプリングカップは4着で、その後も利家盃が5着、百万石賞が3着という成績ですが、休み明けで迎えた前走のA1戦は楽勝。過去の戦歴と血統背景から、コーナー6回の2100mは大歓迎でしょう。

 エイシンレーザーも期待の存在。JRAではダート1700mと2000mで勝利を挙げ、兵庫での2勝も1870m。金沢でも中長距離で安定した成績を残しています。

 そしてもう1頭、楽しみな存在といえるのが船橋所属のミューチャリー。管理する矢野義幸厩舎は2014年にサミットストーンで2着に入った実績があります。そのときの鞍上は吉原寛人騎手。今回も同じ騎手でダートグレード制覇を狙います。

 その野望の前に立ちはだかるのがJRA勢。なかでも昨年の優勝馬、マスターフェンサーが強敵です。しかし今年の負担重量は昨年より3Kg増の58Kg。その重量で前走のマーキュリーカップを勝ちましたが、それでも他馬より重いのは気になる材料でしょう。そして金沢競馬の砂は、今年から黒っぽい川砂(富山県神通川産)から白い山砂(愛知県瀬戸市産)に変更されて、昨年よりも時計が速くなっている様子。その舞台で鞍上の松山弘平騎手がどのように動いていくのか、注目です。

 昨年の白山大賞典マスターフェンサーに騎乗していたのが川田将雅騎手。今年はメイショウカズサで参戦します。2走前に小倉のプロキオンステークスを快勝したものの、そのほかのオープン、重賞では大敗。それでも実力があるだけに、無視しにくい存在といえます。

 上昇の勢いがあるのがスワーヴアラミス。昨年3月に中山のマーチステークスを制していましたが、この夏の連勝で一気に調子を戻してきました。地方競馬は初めてですが、前走より1Kg減の斤量を含めて期待できそうです。

 そしてもう1頭、JRA所属馬で注目の存在といえるのが、地元の青柳正義騎手を起用したヒストリーメイカー。じつはこの馬、JRA未勝利から金沢に移り、青柳騎手の手綱で15戦10勝の成績を残してJRAに復帰したという経歴があります。前走の阿蘇ステークスは不良馬場と59Kgが影響したのか7着でしたが、その前は重賞で9戦連続5着以内。今回のコンビ復活を機に、人馬ともに初となるダートグレードレース制覇を狙いたいところでしょう。

 その追い風になりそうなのが、「白山大賞典は、5年連続でゼッケン番号が2ケタの馬が勝利している」というデータ。金沢競馬場は数年前こそ内枠有利でしたが、馬場改修後は地元の騎手から「外枠のほうがレースをしやすい」という声が多く聞かれています。その点も含めてレースの推理を楽しんでいただければと思います。

 41回目を迎える白山大賞典は、9月22日(水)の16時15分にファンファーレ。11月3日に行われるJBCクラシックと同じ距離で行われます!

(文:浅野靖典)


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