秋の中山開催も最終週。
スプリンターズSの当日には昨年と同様、芝1800mのメイクデビューが組まれている。その昨年は
タイトルホルダーが鮮やかに逃げ切った。
今年も血統馬がデビューを予定しており、どの馬が勝ち上がるのか注目だ。
【10月2日(土) 中山芝1600m(牝馬)】
◆
アンテロープ(牝、父
ロードカナロア、
母マーブルカテドラル、美浦・
栗田徹厩舎)
ダイワメジャー産駒の母は
アルテミスSの勝ち馬。祖母の
ヘルスウォールは
チューリップ賞の勝ち馬。1歳上の半兄
グランオフィシエは現2勝。伯父に
アサクサダンディ(ニュージーランドT3着、
スプリングS4着)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで5F67.4-1F11.8をマーク。余力のある手応えで軽快な動きを見せている。「まだ緩いけど、いい背中をしている。血統的にも素質を感じさせます」と
栗田徹調教師。鞍上は
三浦皇成騎手を予定している。
◆
リトルポピー(牝、
父クロフネ、
母リトルアマポーラ、美浦・
奥村武厩舎)
アグネスタキオン産駒の母は
エリザベス女王杯の勝ち馬。半兄に
エジステンツァ(平地4勝、障害1勝)、いとこに
ラブフール(
クイーンS2着)がいる。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月下旬に再入厩。前週のデビューも視野に入れていたが、皮膚病の治療でスライドした。「まだ気性的に若いけど、だいぶ冷静に走れるようになってきた。切れるというより、スピードの持続力がありそう」と
奥村武調教師。鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
【10月3日(日) 中山芝1800m】
◆
ウィズグレイス(牝、
父ディープインパクト、
母カラライナ、美浦・
国枝栄厩舎)
母は
エイコーンS、CCA
オークスなど米G1を3勝している。ゲート試験に合格後は山元トレーニングセンターで乗り込み、8月末に再入厩。じっくりとウッドチップコースで追い切りの本数を重ねてきた。先週は5F65.2-1F11.7をマーク。古馬を相手に楽な手応えで動けており、血統馬らしい素質を感じさせる。「順調に乗れているし、だいぶ馬がしっかりしてきた。素直だし、ディープ産駒の牝馬で切れそうな感じがする。いいところがありそう」と
国枝栄調教師。鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
◆
バンブリッジ(牝、父
モーリス、
母バンゴール、美浦・
尾関知人厩舎)
キングカメハメハ産駒の母は5勝。この馬が初仔になる。母系はお馴染みのバラ一族だ。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、9月初旬に再入厩。先週の追い切りはウッドチップコースで5F68.4-1F11.8をマークし、3頭併せで先着した。「初仔だけど、よくカイバを食べるし、しっかりとした体つき。そこは父に似た感じがする。走りの柔軟さは母譲り。気性的にもコントロールが利くし、乗りやすそうなタイプです」と
尾関知人調教師。鞍上は
大野拓弥騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)