「
菊花賞・G1」(24日、阪神)
2021年に入って
キングヘイローが“母の父”として再ブレークを果たした。しかも、かつてのパートナーである福永と柴田善を後押しするかのように、
ピクシーナイト(
スプリンターズS)と
メイショウムラクモ(
レパードS)の原動力となったのだから恐れ入る。他にも春盾2着、フォワ賞Vの
ディープボンドを輩出。その懐の深さは、さすが世界的良血馬と言えよう。
菊花賞には
アサマノイタズラと
ヴァイスメテオールが参戦。特に今回取り上げたい後者の母は、15年
マーメイドSを制した
シャトーブランシュだ。最後の1冠で“王の血”が騒がないか。
当時、母を担当していた矢野助手の話が興味深い。「普段は人懐っこいのに、突然キレる時がありました。今、ウチにいる長女の
ミスビアンカ(4歳2勝クラス)もそう。なので、
キングヘイローの血を引くこの牝系の高い能力を引き出すには、どっしりした種牡馬が合うと思っていました。男馬に出ればなおいいでしょうね」。重厚感のある
キングカメハメハを父に持ち、男馬に出た
ヴァイスメテオールはまさに該当する。これぞニックス。距離の壁を越え、菊で大輪を咲かせても不思議はないだろう。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ