優勝馬には
マイルチャンピオンシップの優先出走権が付与される重要な前哨戦で過去10年間で、このレースを
ステップに
マイルチャンピオンシップに挑んだ馬は延べ51頭いて3勝2着3回3着1回。1番人気馬は3勝2着1回で、3番人気まで枠を広げれば7勝2着5回3着2回。別定重量で行われる重賞競走らしく、実力馬に有利な条件設定になっている。
◎
ダノンザキッドは昨年の
ホープフルS、そして東京スポーツ杯2歳Sの優勝馬で、昨年の
最優秀2歳牡馬。クラシック制覇が期待された春シーズンは不本意なものとなってしまったが、それでも
弥生賞はメンバー最速の上がりタイムを繰り出して2着
シュネルマイスターにクビ差まで迫った。
ハイペースの競馬を経験していないのはマイナスだが、
皐月賞を除く4戦でメンバー最速の上がりタイムを繰り出し、デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sでは33秒台の末脚を繰り出し重賞初勝利を記録している。距離短縮を味方に復権を狙う。
〇
ロータスランドは
関屋記念の優勝馬で、サマーマイルシリーズのチャンピオン。蹄不安で長期休養があるものの、持ち前のレースセンスを武器に復帰後は1勝クラス2着のあと3連勝。3勝クラスを飛び越してリステッドレースに勝ち、
中京記念5着を挟んで
関屋記念で重賞初勝利を飾っている。
このときは巧みなコース取りと先行馬有利なペースが味方したことは否定しないが、同日の馬場状態を考えればインが特別有利だったとも思えない。勝ったことを素直に評価したい。
▲
ソングラインは
NHKマイルC2着馬で
関屋記念3着馬。大きな不利を受けた
桜花賞以外は馬券の対象から外れていない実力牝馬だ。
NHKマイルCは抜け出したあと内にササりながらも
シュネルマイスターからハナ差2着で、
関屋記念はスタート直後に寄られて頭を上げ、ごちゃつくのを嫌うように外に持ち出さなければならなくなったのが痛かった。結果、自分のタイミングでスパートすることができずに最後は甘くなってしまったが、休み明けということを考えれば悪い内容ではなかった。
△
ラウダシオンは
NHKマイルCの優勝馬で、昨年のこのレース2着馬。今春は
京王杯SCに勝ったものの
安田記念は好スタートから積極的に前を追ったが、数字以上のプレッシャーを受けて、最後は苦しくなってしまった。同距離、同コースのGI馬としてGIIレースでは恥ずかしい競馬はできない。
マイラーズCの末脚が印象に残る△
アルジャンナも気になるが、穴なら△
タイムトゥヘヴン。
セントライト記念ではインから伸びかけたところで前が詰まってしまった。距離短縮を味方にしたい。