天皇賞デーの東京では今年も芝1800mのメイクデビューが組まれている。昨年の勝ち馬
グレートマジシャンは2戦目の
セントポーリア賞で連勝を決め、
毎日杯2着、ダービー4着と活躍した。今年の出走馬にも注目だ。
【10月30日(土) 東京芝1400m(牝馬)】
◆
ルージュヴィーヴル(牝、父
ディープブリランテ、
母ビリーヴミー、美浦・
田中博康厩舎)
母は仏G1・サンタラリ賞2着など同国の牝馬路線で活躍した。現5歳の半兄
エクリリストワールは同厩舎に在籍しており、ダートの中距離で3勝している。10月20日の追い切りはウッドチップコースで年長馬を追走し、4F55.8-1F12.7をマークした。「お兄ちゃんとは違ったタイプで気持ちの強さがある。スピードと軽さもあるし、運動神経が良さそうです」と
田中博康調教師。鞍上は
戸崎圭太騎手を予定している。
【10月31日(日) 東京芝1800m】
◆
カーペンタリア(牝、父
ロードカナロア、
母モシーン、美浦・
岩戸孝樹厩舎)
母は豪G1を4勝。半姉に重賞3勝(
フェアリーS、
関屋記念、
東京新聞杯)、GI・
ヴィクトリアマイル2着の
プリモシーンがいる。10月20日の追い切りはウッドチップコースで3歳1勝クラスの
テネラメンテを追走し、6F83.9-1F12.1をマークした。「ボリューム感のある馬体で見栄えがするし、この血統らしく素材の良さを感じる。あとは気分屋というか、集中力に欠ける面が課題。そのあたりを改善していければ…」と太田調教助手。鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。仕上がり具合などの状況次第で翌週の芝1800mに回る可能性もあり、僚馬の
ティズグロリアス(牝、
父ディープインパクト、
母ティズトレメンダス)と使い分ける方針だ。
◆
アレグロモデラート(牝、
父ハーツクライ、
母ナスノシベリウス、美浦・
武井亮厩舎)
母は芝で3勝。全姉の
ナスノシンフォニーはデビュー勝ちを含む3勝を挙げ、GI・
ホープフルSでも5着に健闘した。現4歳の半姉
ナスノフォルテはダートで2勝。現3歳の半姉
アイリッシュムーンは芝で2勝している。10月20日の追い切りはウッドチップコースで3頭併せ。6F84.5-1F12.2の時計で最先着した。「いいスピードがありそうだし、体力も十分。コントロール性もいいし、徐々にギアが上がっていく感じで
シンフォニーに似たようなタイプ。初戦から期待しています」と
武井亮調教師。鞍上は
松山弘平騎手を予定している。
【10月31日(日) 新潟芝1400m】
◆
レッドカロス(牡、父
イスラボニータ、
母ビジュアルショック、美浦・
奥村武厩舎)
半姉の
ブラックスビーチは
スイートピーSを勝ち、
オークス(9着)、
秋華賞(12着)にも出走した。近親には
アグネスデジタル(日・香のGIを6勝)、
シェルゲーム(
毎日杯2着)、
ジャリスコライト(
京成杯の勝ち馬)がいる。「いいスピードがありそうだし、気持ちも前向き。まだ非力で本当に良くなるのは先だと思うけど、いいところがありそう」と
奥村武調教師。鞍上は
西村淳也騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)