サルサディオーネがどんな逃げを見せるかがまず注目となったが、スタートで大きく外によれた。そしてハナは取ったもののいつもの行きっぷりでなかった。さらに1コーナー。前4頭がずらっと並んだところで、内から3頭目の
レーヌブランシュが
バランスを崩すような場面があった。右へのカーブで
サルサディオーネがうまく曲がれず、すぐ外の
マドラスチェックに接触、その影響が
レーヌブランシュにも及んで体勢を崩した。さらにそのあおりを食った大外の
クリスティが大きく位置取りを下げ、結果的に最下位に沈んでしまった。
サルサディオーネは、1コーナーを逆手前で回っているので、言われていたようにこれまで3着以内が一度もない右回りの影響はあっただろう。
スタート後に挟まれるような感じで中団からの追走となった
リネンファッションが向正面で内から早めに前をとらえに行ったことで前は忙しい流れになり、そもそも中団からレースを運ぶ
テオレーマは道中でごちゃついた影響を受けることもなく、直線勝負には願ってもない展開になった。
前走
レディスプレリュードではゆったり流れたため最終的に
レーヌブランシュをとらえることができなかった
テオレーマだが、今回は4コーナー手前で前3頭の直後まで押し上げたときの手ごたえは抜群。直線、一旦は先頭に立った
マドラスチェックをあっさり交わし去って2馬身半差をつけた。
前でごちゃついた中でも2着に踏ん張ったのが
マドラスチェック。包まれるとよくないため3番枠がどうかと思ったが、
サルサディオーネの直後の外にぴたりとつけられたことで、砂をかぶるような場面がなかった。それにしてもスタート直後と1コーナーで、2度も
サルサディオーネに接触されるような場面がありながら、まったくひるまずレースができたことは、精神面でも強くなっていたのかもしれない。直線を向いて先頭に立ったところでは勝ったかと思ったが、直線でのキレは
テオレーマが圧倒的だった。
行き脚がつかなかった
リネンファッションは、早めに位置を取りに行って見せ場をつくった。先頭に立つのが早かったこともあっただろうし、これまでダートでの3勝がすべて1800mだっただけに、小回りコースで忙しい流れのこの距離は合わなかった。
レーヌブランシュも3歳時の
ヒヤシンスSで1600mを経験しているが、それも広い東京コース。実績は1800m以上で、小回りの1500mは難しかっただろうし、1コーナーで
バランスを崩したのも痛かった。