秋華賞以降、GI3連勝。先週のGII
アルゼンチン共和国杯も
オーソリティが完勝するなど今秋関東馬の勢いはすごい。その中心を担うのは
手塚貴久厩舎だ。
21年は
NHKマイルCの
シュネルマイスター、
オークスの
ユーバーレーベンなど重賞7勝で東西トップ。今週も
エリザベス女王杯に
ウインマリリン、
デイリー杯2歳Sに
ソネットフレーズなど有力馬を送り出すが、当方がもっとも注目するのは
福島記念(14日)に出走する
ココロノトウダイ。
毎日王冠を勝った
シュネルマイスターの調教パートナーを務めた際の動きが素晴らしく、今でも鮮明に記憶に残っている。手塚調教師は「
シュネルマイスターはかなり離れた位置から追走したから、
ココロノトウダイを捕らえられなくて普通だよ」。確かに10馬身近く先行すれば、そのまま先着も当たり前なのだが、翌週に
ユーバーレーベンと併せた追い切りも、しまいの伸び脚が目立っていた。
それだけに前走は9か月半ぶりでも勝負になると踏んだのだが…結果は9着。しかし、あれが実力ではないと信じている。<3100>の福島なら今度こその思いで、担当の松本助手に尋ねると「前走はハナを切った馬が後続を引き離して、実質(自分が)逃げるような形になってしまいましたからね。それに体は減っていましたけど、動きに重苦しさが感じられて、いかにも休み明けっていう感じでした」
一方で「昨秋の
セントライト記念の時も結果は6着だったけど、その時に
フィエールマンと併せたことで、馬が力をつけて次の福島戦で勝利。その次の
中山金杯2着につながったと思いますよ」。トップクラスと併せていく中で、着実にパワーアップしていることも間違いなさそう。さらに「使って体つきも動きもシャープになってきました。
金杯の時もいいと思ったけど、その時と同じくらい良くなっていますね。前走の敗戦もあって、ハンデも55キロ。これなら悪くないですね」。長休明けを使って大きく条件は好転している。
「今回は1つ上の半姉
フェアリーポルカと初対決。担当の菊本助手とは競馬学校の同期なんです。
フェアリーポルカは牝馬だから、なかなか対戦できなかったんですけど、ここで戦うことになるのはうれしいです。お互いにいい結果で…。もちろん負けたくないですね」。“姉弟馬券”を含めて、
ココロノトウダイから手広く勝負したい。
(美浦のリベンジ待望野郎・松井中央)
東京スポーツ