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【ジャパンC】“禁断ローテ”オーソリティ 中2週での挑戦は自信の証明

東京スポーツ
  • 2021年11月24日(水) 19時21分
 17年以来となる3頭(以上)の外国馬が参戦するジャパンカップ(28日=東京芝2400メートル)。3頭すべてがG1馬とネームバリューもそれなりだが、05年アルカセットを最後に海外勢のVは途絶えている。例年通り、チームジャパン内の覇権争いとなれば、コントレイルが有終の美を飾る? いや、最後の直接対決で、世代トップ逆転を狙うオーソリティにもチャンスがありそうだ。

 オーソリティが同世代のトップランナー・コントレイルと直接対決したのは2歳暮れのホープフルSのみ。無傷の3連勝で初めてのGIタイトルを獲得した後の3冠馬に0秒8もの差(5着)をつけられたとあれば、2度目の対戦となるジャパンカップでの逆転は不可能に思える。ただ、オーソリティのその後の足跡を見れば、「もしかして…」という期待を抱かせる。

 3歳秋のアルゼンチン共和国杯。骨折明けで半年ぶりの実戦、初の古馬相手で舞台はGII東京の長丁場という高いハードルをいとも簡単に乗り越えてみせた(0秒2差V)。過去20年で3歳馬の勝利は17年スワーヴリチャードのみという壁を、厳しい条件下で突破したのだ。当時のルメールはレース後「トップスピードに入ると最後まで止まらなかったね」。そのスピードの持続力に驚きの声を漏らしている。

 同じく半年ぶりとなった今年のアルゼンチン共和国杯も圧巻だった。前年比プラス3.5キロのトップハンデをものともせずに、0秒4差完勝。この時、なんとルメールは「向正面で勝つ自信があった」と豪語している。「長期休み明け、斤量も背負っていた中で結果を出せて馬の成長を感じましたね」とは太田助手。同じレースの勝利であっても、時にかかり気味になることも少なくなかった馬が、しっかり折り合って運べたことに4歳になっての進化がはっきり感じ取れた。だからこそ、ルメールが向正面の時点で早くもVを確信したのだ。

 もともと体質が弱く、キャリア10戦のうち7戦が2か月以上の休み明けで、最短間隔が20年有馬記念の中6週という馬。中2週での頂上決戦は“禁断”のローテにも映るが…。見方を変えれば、それだけ馬に芯が入った証拠とも言えないか。

「前走でもしっかり仕上がっていたので、上積みというよりはいい状態をキープさせるというイメージで調整しています。使った後のダメージもなかったので馬は元気いっぱいですよ」と太田助手。その言葉通り、1週前追い切りの18日には南ウッドで7ハロン99.7-39.6-12.5秒と軽快な脚取りを披露している。

 鞍上のルメールはここを勝てば歴代最多タイのジャパンカップ4勝目。頼りになる鞍上を味方に、世代トップ逆転Vへ――。それこそが、ひと足先に種牡馬入りする同世代のライバルに対する最高のはなむけになる。

(特捜班)

東京スポーツ

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