今週は
阪神ジュベナイルフィリーズ。阪神芝1600mで行われるが、今週のこの条件でデビューする予定の馬が、2012年の阪神JFを優勝した
ローブティサージュ(
父ウォーエンブレム)の半妹にあたる
デュードメール(栗東・
須貝尚介厩舎)。このように、兄姉がGIを制した舞台で弟妹がデビューするというケースは珍しくない。
11月21日の阪神芝1600mで新馬勝ちした
アストロフィライト(栗東・
中内田充正厩舎)の半兄は、同じ厩舎で管理され、昨年の
朝日杯FSを制した
グレナディアガーズ(父
Frankel)。このケースのように、きょうだいで同じ舞台を勝つ、ということになるのだろうか。
【12月11日(土) 中京ダート1400m】
◆
モズブーナー(牝、父
ストリートセンス、
母Endless Chatter、栗東・
音無秀孝厩舎)
母系には芝1200mで3勝を挙げている
Overanalyze産駒の
スーパーウーパー(栗東・
森秀行厩舎)がいる。
本馬はここまで坂路での追い切りを積み重ねているが、目立った時計が出たのが、11月25日と12月1日。どちらも4F52秒台だったが、12月1日は坂路で古馬2勝クラスを追走して、先行していたとはいえ先着。スピードがある動きを見せており、いかにも短いダートが合いそうといった印象を受ける。
【12月11日(土) 阪神芝2000m】
◆
エバーフレッシュ(牝、
父ハーツクライ、
母パーシステントリー、栗東・
松永幹夫厩舎)
半兄に東京芝2000mの新馬戦を勝ち、2戦目のシクラメン賞では当時のレコードタイムをマークして2着に4馬身差の圧勝を見せた
オブセッション(
父ディープインパクト)がいる。
本馬は9月15日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、9月23日にゲート試験を合格すると、成長を促す意味で放牧。11月13日に帰厩すると、順調に追い切りを消化し、12月1日にはレースで騎乗予定の
西村淳也騎手が跨り、新馬との併せ馬。追走してきっちり先着しており「追うごとに良くなっていますね」と
松永幹夫調教師。
ハーツクライ産駒らしい、動き切れない部分もありそうだが、最終追い切り次第では初戦からといった感じになりそう。
◆
ロードラプソディ(牡、父
モーリス、
母ティアーモ、栗東・
松下武士厩舎)
母は現役時代に芝で3勝。新馬、
君子蘭賞と連勝し、
メイショウマンボ(
父スズカマンボ)が勝った
オークスでは6着と健闘を見せている。
本馬はゲート試験合格後に一旦放牧へ出されており、11月に再入厩。その後は週中、週末と入念に追い切りを積み重ねており、併せ馬で遅れるところがありながらも、しっかりと負荷をかけることができている。「乗り味がいい馬で素質は高そう」と
松下武士調教師。
岩田望来騎手でデビューする予定となっている。
【12月12日(日) 阪神芝1600m】
◆
デュードメール(牝、父
ロードカナロア、
母プチノワール、栗東・
須貝尚介厩舎)
本馬は9月2日にゲート試験を合格。その後も在厩して、2本ほど坂路で追い切りを消化。9月8日は4F52.9秒と速い時計をマークした後にノーザンFしがらきへリフレッシュ放牧に出ている。
追い切りで時計が出ることはすでに見せていたが、11月11日に栗東へ帰厩後は11月24日の坂路であらためて4F52.7秒をマーク。全姉の
ブランノワールと併せて、僅かに遅れたとはいえ、ほぼ同入といってよい内容。12月1日のCWでは新馬と併せて先着しているが、その相手は先週の阪神ダート1400mで新馬勝ちした
スマートセプター。追い切りの状態を見るかぎり、初戦からというタイプで間違いなさそう。鞍上は
C.ルメール騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)