ゲートが開いた。1番人気の
ナミュールは立ち上がるようにスタートし、他馬より1馬身半ほど出遅れた。
トーホウラビアン、
キミワクイーン、
ウォーターナビレラらがダッシュよく飛び出したが、互いに牽制し合うようにして、単騎で先頭に立とうとはしない。
少しずつ馬群が密集しはじめたなか、外から
ダークペイジが上がってきて、単騎で先頭に立った。
2馬身後ろの2番手が
トーホウラビアン、さらに2馬身離れた3番手は
ウォーターナビレラという隊列で3コーナーに入って行く。
ミルコ・デムーロが乗る3番人気の
サークルオブライフは、先頭から8、9馬身離れた中団のやや後ろに控えた。「新馬戦から毎回上手に走るようになっています。2戦目は出遅れましたが、それからはスタートが上手くなりました。今日は自信がありました。スムーズなレースでした」とデムーロ。
前半800mは46秒4。4コーナーに入ると、後方にいた
ベルクレスタが抑え切れないような感じでポジションを上げ、
サークルオブライフの外に並びかけ、かわして行く。
サークルオブライフの1馬身ほど後ろの内には、出遅れてから徐々にリカバーした
ナミュールがいる。
ダークペイジが先頭のまま直線へ。
デムーロは
サークルオブライフを馬群の外に持ち出した。「直線では外を通りましたが、この馬はバテないで、ジリジリ伸びていた。馬を信じていました」
そう話したデムーロの右ステッキに応えて
サークルオブライフは豪快に末脚を伸ばし、2着に半馬身差をつけ、先頭でゴールを駆け抜けた。
レース前から「追えば追うほど伸びる」と話していたように、直線で進路を確保できさえすれば結果が出ると、自信を持っていたのだろう。
2着は
ラブリイユアアイズ、さらに半馬身遅れた3着は
ウォーターナビレラ。そこから首差の4着まで追い上げた
ナミュールは、やはり出遅れが響いた。
(文:島田明宏)