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【朝日杯FS】「ウマ娘」藤田晋社長の孝行息子ドーブネ 無傷連勝!止まらぬ進化で馬主デビュー元年でGI奪取あるぞ!!/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2021年12月15日(水) 18時01分
 競馬界には神に選ばれし者が確実に存在する。理屈では説明不能な引きの強さ。数多くの歴史的な名馬のオーナーとして知られる金子真人氏はあまりに有名だ。第73回朝日杯フューチュリティS(19日=阪神芝外1600メートル)は新たな“神馬主”誕生の瞬間となるかも…。「ウマ娘」でおなじみの藤田晋オーナーはセールで爆買い、レースでも爆勝ち。馬主デビュー元年でのGIタイトル奪取があるぞ。

 今年の新語・流行語大賞に「ウマ娘」がノミネートされるなど、今や説明不要となった大人気ゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」を手掛けているのがサイバーエージェントの藤田晋社長。今年から中央競馬の馬主デビューを果たし、5月の千葉サラブレッドセール、7月のセレクトセールで爆買い。一躍、時の人となった。購入した現2歳世代はこれまで5頭がデビューして4頭が勝ち上がる「引きの強さ」を見せており、先週までの通算成績は【6237】。実に勝率33.3%、複勝率61.1%の超ハイアベレージを誇る。良血高額馬が多いとはいえ、まさに「持ってる馬主」なのはすでに明らか。馬主1年目にしてGI制覇をやってのけそうな雰囲気すら漂っている。

 朝日杯FSにはデュガドーブネの2頭をエントリーさせながら、千葉サラブレッドセールで4億7010万円(税抜き)で落札され、話題をさらったドーブネ単独での参戦を決めた。不気味さは一層、強まっており、マークは怠れない――。

「とにかく気性的に難しいところがあって、北海道では角馬場で暴走して吹っ飛んで行ったくらいやった。身の危険を感じたほどや」

 調教パートナーの南井助手はドーブネのデビュー前をこう振り返る。つまり1番人気の支持を集めた状況とは裏腹に、不安が尽きない状況でデビュー戦を迎えることになったわけだが…。トリッキーな舞台といわれる札幌芝1500メートルで競馬センスの高さを存分に見せつけたのである。

「外枠だったのも良かったんだと思う。リズム良く走れて、うまく上がって行けたからね」

 さらに驚かされたのは最内枠を引いた2戦目のききょうSだ。一転した競馬で無傷の連勝を飾ってみせた。

「スピードの違いでハナへ行く形に。(吉田)隼人も“(後ろから)馬がきたら、もっと伸びていた”と言っていたよ」

 ドーブネの限りない可能性はこの2戦の内容が雄弁に物語っている。

 普段の調教は馬が少ない後半の時間帯に行っているとはいえ、馬場入りが北海道当時とは雲泥の差と言えるほどスムーズになり、キャンターに移行してもゆったりと走れている。気性面の成長はまさに顕著。進化はまだまだ止まりそうもない。

「ホント、落ち着きが出てきた。馬場を常歩(なみあし)で乗れるようになっただけでも相当な進歩やね。追い切りでは息が乱れたことがないくらいで、スタミナはかなり持っている。強い馬がいて、ペースが流れたほうがこの馬にはむしろいいんじゃないか。まだ底を見せていないのは魅力だし、前に馬を置いた状況で走れれば折り合いも問題ない」

 そう、相手が強くなればなるほど、ドーブネはその真価を発揮することができるのだ。

 藤田晋オーナーの主戦でもある武豊は今回、有力馬の1頭ドウデュースに騎乗することになったが…。レース後には朝日杯FSとは不思議と無縁な名手(武豊は同レースに過去21回参戦して未勝利)が、藤田晋オーナーの引きの強さに脱帽するシーンが見られるかもしれない。

(難波田忠雄)

東京スポーツ

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