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【勝負の分かれ目 京成杯】菅原騎手が瞬発力を引き出し、オニャンコポンが重賞初制覇

  • 2022年01月16日(日) 18時28分
 最も速いスタートを切ったのは、10番枠から出た菅原明良オニャンコポンだった。菅原は手綱を抑えて、内のニシノムネヲウツタイセイディバイン、外のテラフォーミングらを先に行かせ、やや外目の6、7番手で1、2コーナーを回って行く。

 ニシノムネヲウツがハナを切り、タイセイディバインが3/4馬身から1馬身ほどの差で2番手につけ、向正面へ。

 オニャンコポンは、先頭から4馬身ほど離れた絶好位。すぐ内には1番人気のアライバルがいる。

「スタートがとても速くて、センスがいい馬です。とても競馬がしやすいです」と菅原が話したとおり、前をつねに射程に入れつつ、すぐ近くに有力馬を見るという、レースをコントロールしやすいポジションで折り合っていた。

 ニシノムネヲウツが先頭のまま、馬群は3、4コーナーを回って行く。

 ラスト600m付近で、オニャンコポンはやや置かれ気味に見えた。内のアライバルに先に行かれ、ラスト400m付近まで前がずっと壁になっていた。

 それでも菅原は進路ができるのを待ち、伸び脚のいいロジハービンの外にオニャンコポンを持ち出し、ゴーサインの左ステッキを入れた。ラスト200m付近で鞭を右に持ち替え、さらに追う。先に抜け出したロジハービンに外から並びかけ、外にヨレかけたらすぐさままた鞭を左に持ち替え、巧みに軌道を修正しながら追いつづけた。その叱咤に応えたオニャンコポンが、2着のロジハービンに1馬身1/4差をつけ、重賞初制覇を果たした。

「前走より少し我慢をさせて競馬をしたんですけど、3、4コーナーで手応えがとてもよかったので、直線で伸びてくれるといいなと思って乗っていました。デビューしたときから力のある馬だと思っていたので、結果を出すことができて、とても嬉しいです」

 新馬戦(1着)、百日草特別(1着)、ホープフルステークス(11着)、そして今回と、すべてのレースで手綱をとってきた菅原はそう振り返った。

 菅原にとっては、昨年の東京新聞杯(カラテ)以来の重賞2勝目。デビュー4年目の若武者が、パートナーの瞬発力を見事に引き出し、クラシックへの切符をつかみ取った。

(文:島田明宏)

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