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【AJCC】ポタジェ友道調教師、ボッケリーニ池江調教師が明かす「2200解禁」の舞台裏/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2022年01月21日(金) 19時51分
 アメリカJCC(23日、中山芝外2200メートル)の施行距離2200メートルは、いわゆる“非根幹距離”と呼ばれる一方で、例年GIが2競走、GIIは5競走も組まれている。京都競馬場の改装工事の影響を受けた昨年に至っては日経新春杯神戸新聞杯も2200メートルだったため、この距離で実に7つのGIIを施行した。

 “非根幹距離”どころか、立派な“根幹距離”では? そう突っ込みたくなるような状況であり、トップレベルの中距離馬であれば、当然のように走っているようにも思えるのだが、関西から遠征するポタジェボッケリーニは今回が初の2200メートル。その成績を見て「えっ、ホントに?」と思ってしまうのは記者だけではあるまい。

 実際、ポタジェを送り出す友道調教師は「使ってなかったんだよねえ。ちょっと意外だった」と苦笑い。もっとも「2000メートルまでしか使っていないけど、それより短い距離の馬ではないし、2400メートルくらいの距離もこなすと思うよ。前走(天皇賞・秋6着)後はジャパンC、もしくは有馬記念なんて話もあったくらいだから」と言葉を続けた。つまりは日程や僚馬との使い分けの関係で、単純に使う機会がなかっただけ。スピードで勝負するタイプの馬ではなく、これくらいの距離のほうがむしろいいのかもしれない。

 対するボッケリーニは明確な意図を持って、2000メートル以下の距離を使ってきた馬だ。池江調教師は「これくらいの距離に適性があると最初から思っていたけど、この血統は口向きの悪いところがあって、最初は1600、1800メートルの距離を使って、折り合いを覚えさせていく必要があったんだよね。ラブリーデイ(ボッケリーニの全兄で宝塚記念天皇賞・秋とGIを2勝)も早い時期は1400メートルを使っていたくらいだから」と2000メートルまでに距離を限定してきた理由を説明。キャリアを積み、その弱点が改善されたことで、いよいよ“距離解禁”となるわけだ。

「前々走(アンドロメダS2着)は休み明けで状態が上がり切る前の段階。しかもハンデ差もあったけど、勝ちに等しい競馬をしてくれた。ひと叩きした前走(中日新聞杯)は上積みも大きく、いい状態に仕上がっていたが、スローの前残りで軽ハンデの先行馬が残る展開。それでも最後は4着まで来ているからね。いい状態をキープできているので、ここは楽しみなレースになると思うよ」

 前走までの敗因、現在の状態を言及してくれたトレーナーの表情は明らかに手応えあり。初の2200メートルを味方にして、兄ラブリーデイのような一気のステップアップがありそうなムードだ。

(栗東の本紙野郎・松浪大樹)

東京スポーツ

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