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トレセン内で頻繁に耳にする「15−15」 その奥深い意味合いとは

  • 2022年02月22日(火) 19時14分
 トレセン内で比較的頻繁に使われる言葉があります。“15-15”(じゅうご・じゅうご)。皆さんはご存じでしょうか?メディアを通して時折目にすることがあると思いますが、ビギナーの方には耳なじみがないことでしょう。

 とある競馬用語集の説明を引用すれば「1ハロン(200メートル)を15秒平均のスピードで走る、または走らせること」。あるいは「馬を仕上げる上での一つの目安」、「レース間隔が詰まっている馬には“軽い攻め馬”という意味で」とも書かれています。

 メディア的な解釈としては、分かりやすいのが坂路調教。東西ともに半マイル(4F)で追われるため、人馬が刻むタイムが60秒0-45秒0-30秒0-15秒0であれば“きれいな15-15”と言えるでしょう。

 私は調教欄を見るのが好きで、予想をする上でもかかせないファクターの一つです。厩舎の調整方法には結構クセがあるものですが、私が重視しているのは坂路調教がボトムアップ型(勝手にそう呼んでます)であるか否か。いわゆる“しまい重点”の調教で、しっかりと折り合いをつけて、坂の頂上へ向けて加速しているか、を加点対象としています。

 さて、この15-15。競馬関係者にその意味合いをうかがうと、なかなか奥が深いです。理論派の米林昌彦助手(杉山佳厩舎)は「運動生理学的に、一番負荷がかからずに速筋繊維を刺激できる素晴らしい調教であり、なおかつフルギャロップ(全力疾走)ではない一歩手前の状態でハミ受けなどを教えられる、調教としては一番重要であるもの」と、確固とした見解を教えてくれました。

 また、高橋亮厩舎の番頭格である喜多亮介助手は「15-15という数字はひとつの目安であって、基本ではない」と前置きした上で「基本のペースではあるけれど、馬によってその数字は違ってくる。走る馬ならそれが14-14だったりもする。本来の目的としては、追い切り調教の一番軽いベースとなるペース」という見解。キチッとした数字にこだわることなく、馬それぞれに合わせた調整を重要視しているようだ。

 トレセン内でよく聞くフレーズは「入厩してすぐに15-15ができたほど。牧場で順調に乗り込まれてきた」「休み明けでまだ太い。15-15であっぷあっぷしている」「長距離輸送が控えているので、直前は15-15で十分」などなど。ビギナーの方でも、厩舎コメントを踏まえた上で調教タイムの意図を探ると、調教欄の見方が変わってくると思います。

 馬乗りであれば、誰しもが体に染みついている15-15のラップ。これは私の思いつきなのですが、彼らの優れた体内時計を競馬ファンに知っていただきたく、近しい人たちにちょっとしたゲームをしてもらいました(あくまでもお遊びです)。その模様は、近日中にデイリースポーツonlineのYouTubeで配信予定。なかなか面白い映像が撮れたので、機会があればぜひご視聴ください。(デイリースポーツ・松浦孝司)

提供:デイリースポーツ

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