「
中山記念・G2」(27日、中山)
完全復活へ向け、20年
ホープフルS覇者
ダノンザキッドが態勢を整えた。23日の最終リハでは栗東CWを軽快に駆け抜け、好気配をアピール。骨折から巻き返してきた素質馬が、再び
ビッグタイトルをつかむべく今季始動戦に臨む。
待ちに待った始動戦。3カ月ぶりとなる
ダノンザキッドが、栗東CWで躍動した。1週前に強めに負荷をかけられたこともあり、最終リハは軽めの調整。全体時計は6F87秒7にとどまったが、しまい重点に抜群の反応を示し、ラスト1Fは11秒4をマーク。圧巻の末脚を披露した。
見守った安田隆師は「順調です。ここに向けて調教を積んできた。成長もしている」とうなずく。その言葉が示す通り、2月上旬の帰厩後に550キロあった馬体重は、現在約530キロまで絞られた。輸送を考えれば「ベスト」という520キロ付近に近づく算段で、文句なしのシャープな肉体に仕上がった。
敗戦を糧にしてきた。20年
ホープフルSを制覇後、
弥生賞ディープインパクト記念3着を経て臨んだ
皐月賞は、1番人気で15着に大敗。レース後には右橈骨粗面剥離骨折が判明し、ダービー参戦はかなわず。それでも、静養を経て秋に復帰すると、2戦目のマイルCSでは3着に善戦した。「
グランアレグリアには完敗だったけど、2着とは接戦だった。気持ちも強くなっている」。得意と言えないマイルの距離で、猛者たちを相手にG1馬の底力を示した。
陣営は、今後を占う試金石の一戦と位置づけている。「距離も問題ない。折り合いもついてきたし、引っ掛かることもない」と指揮官。見据えるのは「ドバイか
大阪杯」と、あくまで中距離以上のビッグレースだ。目指す夢の舞台へ、まずは復活Vをつかみ取る。
提供:デイリースポーツ