「
阪神大賞典・G2」(20日、阪神)
ここでは秘める絶対能力が違う-。
ディープボンドが堂々と史上6頭目の連覇を達成し、恋い焦がれるG1へと弾みをつけた。
いつもの先行
スタイルと違い、道中は中団から。「(周りの)動きがあった中でも自分のリズムを守ろうと」。和田竜がそう振り返るように、一気にペースが上がった残り1000メートル付近でも慌てるそぶりはなし。豪腕から合図が送られると、即座に応えてギアアップ。「3〜4角で手応え的にしんどいかなと思ったけど、地力が違うので最後は余裕で差してくれました」と、先に抜け出した
アイアンバローズを3/4馬身差でとらえ、Vゴールを駆け抜けた。
単勝1・2倍。3番人気で挑戦者の立場だった昨年とは違い、今年は圧倒的な1番人気に支持されて臨む一戦だった。「勝って本番に向かいたいと思っていました。人気を背負う立場で結果を出してくれて、さらに頼もしくなりました」。強い絆で結ばれる人馬は、盾獲りへ自信を深めた。
見届けた大久保師も「和田君はこの馬を知っているので安心して見られました。先を見据えた競馬をしているなと思いましたし、着差はあれだけでもいい内容でした」と納得の笑みを浮かべる。全ては悲願のG1タイトル奪取のため-。「取り返しに行きたい」と昨年2着のリベンジに燃える
天皇賞・春(5月1日・阪神)に向け、この上ない結果で始動戦を締めくくった。
提供:デイリースポーツ