暮れに行われる
中山大障害よりも150mほど長く、そして越えなければならない障害も1つ多い「グランドジャンプ」。スタミナと障害飛越のセンスが問われる大一番だ。
◎
ブラゾンダムールは、いまだ障害部門では1勝馬。それでも、昨年暮れの
中山大障害では
オジュウチョウサン以外には先着を許さない2着だった。前半は後方で息をひそめ、勝負どころから果敢に先行。最後は先頭に立とうかというシーンも作って2着。3着
レオビヨンドには5馬身差をつけた。その
レオビヨンドが
阪神スプリングジャンプで
オジュウチョウサンに先着したのだから価値は高い。前走は14キロ増の馬体重で飛越のミスも多分にあったが、それでもクビ差2着なら十分に合格点。得意とする中山コースで初戴冠を狙う。
〇
ケンホファヴァルトは一昨年の
中山大障害、そして昨年のこのレースでいずれも
メイショウダッサイの2着。昨年は5着に沈んだ
オジュウチョウサンに先着している。故障がちで順調に使えない馬だが、障害馬として高い能力と卓越したセンスを感じさせる1頭だ。障害転向後、その初出走を除けば8戦して4着以下なし。つまり、休み明けでも苦にしないということだ。この馬を最もよく知る熊沢騎手が乗れないのはマイナスかもしれないが森騎手なら不安よりも期待の方が大きい。
絶対王者の異名を取る▲
オジュウチョウサンの前走はいかにも前哨戦的な走りで3着。ここ一番の強さは昨年暮れの
中山大障害で証明済だが、しかしさすがに11歳の春。連勝街道を走っていたときのような強さを期待するのは酷というものだ。人気が予想されるだけに、少々斜めから見させてもらった。