優勝馬には
ヴィクトリアマイルへの優先出走権が付与されるレースで、過去10年間でここを
ステップに本番へ挑んだ馬は延べ25頭で2着1頭、3着2頭。昨年は勝った
ディアンドルが4着、7着だった
シゲルピンクダイヤが5着で、いずれも2着馬とは0.1秒差と差のないレースをしているが、昨年は新潟競馬場のワンターンコースだった。今年は2年ぶりの福島開催で同じ1800m戦でも、コーナーを4回まわるコースに戻った。本番を見据えて、という馬よりもコース適性を重視したい。
◎
スライリーは
フローラS2着馬で
秋華賞5着。前走の
中山牝馬Sは53キロのハンデを背負い追い込んで4着だった。
オルフェーヴルの産駒らしく、長く良い脚を使えるタイプだが、
キャピタルSは出たなりで先行したものの前半の半マイルが46.2秒となって1度は先頭に立ったものの失速。続く
愛知杯は抑えたものの同49.8秒で力んでしまったように、まだ若さが抜けきらない気性面が出世を妨げている。今回は、ある程度ペースが流れそうなメンバー構成であり、馬群の中で我慢することができれば、持ち味を十分に発揮させることができそうだ。
〇
アブレイズは3月の
中山牝馬S2着馬。昨年のこのレースでは後方待機から最速の上りタイムで追い込んだが、勝った馬から0.2秒差6着。そのレースを教訓とするように、その後は好位、中団からの競馬が板に付きつつあるようで、前走も1度は先頭に立つようなシーンがあった。もともと3歳時にはデビュー2戦目の
フラワーCを勝っているようにコーナーを4回まわるコースに対する順応性も兼備している。56キロを課せられたハンデ戦から今回は別定54kgで出走できるのは、他馬との比較からも有利だ。
▲
アナザーリリックは
アネモネS優勝馬。当時はまだ弱いところがあって
桜花賞へは向かわずに
NHKマイルCに挑んで0.8秒差7着。佐渡Sを経て挑んだ
秋華賞は0.6秒差7着同着。5着の
スライリーとは0.1秒差だった。
愛知杯は8着だったとはえ勝ち馬とは0.5秒差。母が短距離馬だったことから200mの距離短縮は味方にできそうだ。
中山牝馬Sを勝った△
クリノプレミアムは1キロ増の54キロなら引き続きチャンスは十分で、外枠を引いた△
ルビーカサブランカはスタートに課題があるだけにプラス材料と見たい。穴ならマイルの条件戦を2連勝中とはいえ、
紫苑S4着、
チューリップ賞5着と牝馬の3歳重賞戦線でそれなりの成績を残した△
シャーレイポピーと、能力あるはずの△
サトノダムゼル。