ゴールデンウィークに突入する最初の週末…。
開催は、引き続き東京&阪神&福島の3場となる。重賞はまず土曜日に東京競馬場でダービーの
トライアル戦となるGII
青葉賞(東京芝2400m)。そして日曜日には阪神競馬場でのステイヤー頂上決定戦・GI天皇賞春(芝3200m)が行われる。
昨年の勝馬
ワールドプレミアは不在。かわりに重賞で活躍は見せるもまだGIタイトルには手が届いていない
ディープボンド。昨年の
菊花賞1着で長距離も守備範囲の
タイトルホルダーが参戦。ほかにも長距離に実績を残すメンバー多数で熱いレースが繰り広げられる。
例年は京都開催が常だが、昨年に続いての阪神競馬場開催。過去10年データがどこまで通用するかはわからないが、馬券を獲るための傾向を探っていきたい。
1.近5年、1番人気馬の逆襲が始まった?
いつものように、まずは人気上位馬の成績チェックから。
まず1番人気馬は、過去10年で3勝。
キタサンブラック(17年)・
フィエールマン(19年&20年)という2頭での3勝となっている。成績は【3・2・0・5】。勝率30パーセント・連対率50パーセント・馬券圏内キープ率50パーセント。1番人気成績としてはかなり信用度は低いといえる。
しかも成績が出ているのは近5年だけ。それ以前は、09年から16年までの8年間、1番人気馬は馬券圏内にさえなっていない。さらに1番人気馬の勝利となると、06年の
ディープインパクトまでさかのぼらなければいけないのだ。
以前の成績が「負けすぎ」と捉えれば、近年の1番人気の好走はいわば反動の好走。流れからは今年も1番人気はありといえるのかも。ただし1番人気バッサリで、大波乱を狙ってもいいレースでもあるわけだ。
2.荒れる馬券。だが上位人気総崩れはない?
項目1で指摘したように、1番人気が好走しだしてからは配当もわずかにおとなしくなりつつある。過去5年とそれ以前の5年では配当額がまるっきり違うのだ。
過去5年の「馬連」は平均で約2100円。それ以前の5年では約1万8600円と、配当には雲泥の差がある。ちなみに3連複・3連単はどうかというと…。
〇3連複過去5年=約6900円 それ以前5年=約4万9000円
〇3連単過去5年=約2万6000円 それ以前5年=約45万円
まさに天と地。どちらの姿が本当の天皇賞春なのかわからないくらいだ。だが気を付けたいことは、荒れている5年間にしても「1番人気馬はこなくても、かわりに2番もしくは3番人気のどちらかが2着以内に入っている」ということ。つまり「人気馬総崩れ」は起きていない。波乱目を狙うにしても、2番人気、もしくは3番人気を軸にしながら馬券構成をしているほうが正解だったわけだ。
3.人気薄馬を1頭だけ馬券に組み込め?
上位人気総崩れはないのに、馬券は荒れるというのが天皇賞春というのはわかった。
一方、近5年では「1&2&4番人気」での組み合わせというのが2回(17・18年)もあった。最近はこういう堅い構成が正解だった。
さらに過去10年では、「上位人気2頭+人気薄1頭」という組み合わせが実に多い。人気薄同士の組み合わせではなく、人気馬を絡ませる波乱を狙うのが天皇賞春の正攻法なのだ。
そして「過去10年、2桁人気馬が5頭も馬券圏内に食い込んでいる」というのも重要。そこを拾っていけるかどうかが荒れたときの成否に関わってくるのだ。
この馬券圏内になった2桁人気馬5頭はすべて共通点があり。それは「前走、
日経賞、もしくは
阪神大賞典だった」ということ。2桁の人気薄馬を狙うなら、前走
日経賞・
阪神大賞典だった馬からピックアップしたい。
(netkeiba編集部)