「マーメイドＳ・Ｇ３」（１９日、阪神）

　重賞初制覇を目指すマリアエレーナが１５日、栗東ＣＷで最終リハ。４カ月ぶりの実戦となるが、長めから意欲的に追われて上々の動きを披露。復帰戦から力を出せる状態に仕上がった。

　前夜からの小雨が降り続くなか、マリアエレーナは午前７時５０分に栗東ＣＷに登場。復帰戦へ向けて、ここまで坂路とコースを併用して丹念に乗り込まれており、直前は馬のリズムを重視した追い切りを施された。

　まずはウォーミングアップに半周、足慣らし。２周目から徐々にペースを上げ、ラスト４Ｆからスパートを開始した。無理はしていないが、鞍上が促すと芦毛の馬体をはずませ、自らハミを取って６Ｆ８８秒６-３９秒３-１１秒７をマーク。軽快な動きが目を引いた。

　長めをじっくりと乗られた最終リハに、高島助手は「今週は全体時計を気にせずに、気持ちを乗せるぐらい。４３０キロぐらいの牝馬だし、やり過ぎないようにうまく調整できている」と予定通りだと強調。昨年に比べ、「レース後の回復力が増し、体質が強化されている」と４歳牝馬の成長に目を細める。舞台設定も「悪くない。折り合いを欠く馬ではないし、距離を含めて融通の利くタイプ」とキッパリ。復帰初戦から出走態勢は整った。

　手綱を託された坂井は、１週前追い切りに騎乗して「追い切りには初めて乗せていただきましたが、いい動きでした」と仕上がりの良さを確認済み。ハンデ５５キロに関しては「重いな、と思います」と本音を隠さないが、「牝馬同士なら差はないと思う。愛知杯（２着）では悔しい思いをしたので、何とか重賞を勝てたら」とＶへの気合は十分。人馬一体となって、初タイトルをつかんでみせる。

提供：デイリースポーツ