広い新潟競馬場の外回りコースを使用した世代最初のマイル重賞。向こう正面よりも最後の直線の方が長いコースだけに一瞬の脚というよりも、長く良い脚を使えるタイプが向くコース。キャリアの浅い2歳馬なれば、完成度の高さも重要な
ファクターとなる。コース経験、距離経験も重要視したいが、今年は福島競馬を勝ち上がって参戦してくる馬が多いのが特徴だ。
連闘で挑む◎
ウインオーディンは新潟競馬場芝1800m優勝馬。
エピファネイアの産駒で
母ピエナビーナスが
クイーンS優勝馬というレベルの高い血統馬だ。デビュー戦から長めの距離を使われているが、
エピファネイア産駒にありがちな激しい一面を持っているのか前2走ともコントロールが難しい面をのぞかせていた。今後、まだ成長の余地を残すので断言はできないが、現状では瞬発力タイプというよりも長く良い脚を使うタイプ。新潟マイルは力を発揮できる舞台だ。
デクラレーションオブウォー産駒の〇
ロードディフィートは東京競馬場芝1400mを勝ち上がってきた。
母カディーシャは
キーンランドCにも挑戦したスピード馬。そのスピードを受け継ぎ、デビュー戦含め、過去2戦はいずれも芝1400m戦を選んで使ってきた。小柄な馬だが先行力があって、優れた操作性と最後までしっかりと走りきる競走意欲が武器。デビュー戦もスタートの不利を考えれば勝ちに等しい内容だった。今回は1ハロンの距離延長が課題となりそうだが、この馬も加速力と粘りを武器にするタイプで、少なくとも大きなマイナスにはならないと判断した。
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グラニットは福島競馬場芝1800mを逃げ切っての参戦だが、デビュー戦は東京マイルコースで0.1秒差3着。16頭中16番人気ながらも最後の直線で1度は先頭に立って場内を沸かせた。こちらも先行力と、そして意のままにスパートできる操作性の高さと粘り強さが武器。1度は海外に輸出されながらも買い戻された
ダノンバラード産駒。
ダノンバラードは
ディープインパクトの直仔で世界的な良血ファミリーでもあり、また自身が2歳重賞勝ち馬だから仕上がりも早く完成度も高そうだ。
新潟競馬場のマイルコースを勝ち上がって、同じく連闘で挑む△
キタウイングも差はない印象。最後に、母が
ファンタジーS2着の
バグラダスの名前もあげておきたい。ダート適性の高い
マジェスティックウォリアー産駒だが、スタート部分が芝の福島ダート1150mコースでなかなかのダッシュ力、加速力を見せた。侮れない。