「
セントウルS・G2」(11日、中京)
実際に私がそうだったのだが、旧約聖書を読み始めてまず挫折するのが、序章に訪れる創世記第10章である。「ノアの子セム、ハム、ヤペテの系図は次のとおりである。ヤペテの子孫はゴメル、マゴグ、マダイ、
ヤワン、トバル、メセク、テラスであった。ゴメルの子孫はアシケナズ、リパテ、トガルマ。
ヤワンの子孫は…」。ここを乗り越えられるかが読破するポイントらしい。
ただ、角度を変えてこれを競馬に当てはめれば、見えないものが見えるようになる気がする。例えば、
ソングラインの牝系は幅広く繁栄しており、特に3代
母ソニンクからの系図は裾野が広い。
言うなれば「
ソニンクの子
アコースティクス(父ケープクロス)は09年ダービー馬
ロジユニヴァース(
父ネオユニヴァース)を産み、
ルミナスポイント(
父アグネスタキオン)は
ルミナスパレードや、16年
デイリー杯2歳Sと17年
函館スプリントSを制した
ジューヌエコール(
父クロフネ)の母に。
ランフォルセ(
父シンボリクリスエス)はダート重賞4勝を挙げる活躍を見せ、
ライツェント(
父スペシャルウィーク)は国内外のG1(17年
秋華賞、19年ナッソーS)を制した
ディアドラ(父
ハービンジャー)を輩出。
ノーザンリバー(
父アグネスタキオン)は芝&ダートで重賞6勝を挙げ、のちに種牡馬入り…」といった感じか。
ソングラインの系図をクローズアップすると、祖
母ルミナスポイント(
父アグネスタキオン、5勝)、
母ルミナスパレード(
父シンボリクリスエス、4勝)はともに短距離ダートを中心に活躍。父に
キズナを迎えた本馬は
サンデーサイレンス3×4のインブリードが効果的で、芝&マイルへの高い適性が備わった。活気あふれる
ソニンクの牝系はまだまだ繁栄していきそうだ。
提供:デイリースポーツ