「
セントライト記念・G2」(19日、中山)
今から20年ほど前。当時、川島信二騎手のエージェントをしていたこともあり、私のなかで
オースミハルカは特別な存在です。04&05年
エリザベス女王杯での連続2着は、今となってはいい思い出。特に、05年の“
スイープトウショウ強襲”は、京都競馬場の記者席で腰が砕けるほどの衝撃を受けました。
気がつけば、
ハルカも現在22歳。いつ何が起きても不思議はない年齢だけに、この夏、久しぶりに北海道浦河町の鮫川啓一牧場まで会いに行きました。放牧地に放されていた
ハルカは、年齢を感じさせないほど肌つやともに良好。一心不乱に牧草をほおばり、私のことなどガン無視でしたが、元気な姿に安どした次第です。
その際、鮫川さんに見せて頂いたのが、今回取り上げた
セイウンハーデスの
母ハイノリッジでした。鮫川さんは79年
カツラノハイセイコ以来、東京競馬場でダービーを生観戦したそう。それだけダービーに出走することは狭き門であり、浦河産の参戦はまさに快挙と言えるでしょう。
ハルカと
ハイノリッジの系統は74年産の
ランズプロントで分派しますが、祖先は小岩井農場の基礎輸入牝馬の1頭であるフロリースカップ。老舗牧場らしく、名門の血を脈々と後世に繋いでいます。
パワーの源は、
ハーデスの5代母に当たる
トサモアー。その子孫は
ハルカはもちろん、
リキエイカン(70年
天皇賞・春)や
スズカコバン(85年
宝塚記念)らがおり、現役では
レイパパレが昨年の
大阪杯を制したことで再び脚光を浴びました。
父
シルバーステート×母
父マンハッタンカフェの
ハーデスは、
サンデーサイレンス3×3の強烈クロス。これが刺激となり、名門の血が活性化されました。夏場の休養で、さらに成長した姿が楽しみです。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ