9月18日(日)に中京競馬場で行われる
ローズS(GII)に出走予定の
セントカメリア(牝3、栗東・
高野友和厩舎)について、追い切り後の
高野友和調教師のコメントは以下の通り。
「(前走は)概ね良い競馬が出来ていました。いつも通り、駐立はパタパタしながらでしたが、良いスタートを決めてくれました。その後は、この馬としても良いリズムで進み、直線でも手応えはありましたが、手応えの割に追ってから
ギアチェンジしきっていかないのが、この馬のこれまでの特性なのかなと思っています。最後の速い脚の勝負で相手に屈しましたが、3着馬はしっかり離れていましたし、この馬のパフォーマンスは出来ていたと思います。
(中間は)順調です。レース後に新潟から帰ってきても強い疲労感はなく、ノーザンファームしがらきで競馬の疲れのリカバリー、その後の立ち上げについても良い調整をしていただきました。栗東に入ってからも良いコンディションで調整できています。(1週前追い切りは)予定通りの(強くは)やらないという感じの追い切りでした。(坂路で)55秒台だったと思いますが、程よく気を乗せて、最後の1ハロンは身体を動かして、良いリズムで来られましたので、良い1週前追い切りだったと思います。
(今日の追い切りは)予定では(坂路で)54秒で、そうスタッフにも指示を出したのですが、最初の入りが速くなってしまい、そのリズムで走ってきてしまいました。こうしたかった、という時計よりだいぶ速かったのは正直なところです。時間は戻ってきませんし、速い時計を出した後、競馬がある日曜日までに負荷を上手にリカバリーさせて、競馬の時に元気な状態でゲートインできるか、というのが我々に課せられた業務だと思います。
血統的には、最初から2000mくらいに適性がある感じはしていましたが、気性的にすぐカッとなったり、新しい環境に身を置いたときに落ち着くまでに時間のかかるところがあったり、メンタルが繊細でした。そのカッとなった時のハミの取り方、テンションを考えると、最初は長距離よりも1600mくらいの方が
フィットするだろうと思い込んで、1600mを使っていました。しかし、初速がそれほど速くなく、促さないといけなくて、馬の気持ちを乱したままに最初のコーナーへ入っていくと、その後も馬にとっての整合性が取れなくて、良くなかったのかなと思いました。
2000mという距離にしてからは、自分のリズムで走らせながら良い位置が取れる、というのがマッチしたのかなと思います。思い込みは良くない、という事例でしたね。今もって難しい気性はしていますが、周りの人間が馬のやること、考えていることを掴んできましたので、どちらかといえば、馬の気持ちに沿っていっている感じで、プレッシャーをかけないようにしています。
その結果、調教でも見た目は穏やかになってきています。この前の新潟では、だいぶ落ち着いてこなせるようになってきました。見た目は上手に出来てきているのかなと思います。(駐立について)中間はやりこむわけではないですが、定期的にゲートへ入れていますし、栗東での練習では合格点を出せるのですが、練習と競馬は違いますので、そのあたりが...というところでしょうか。
(中京2000mの相性が良いのは)スタートしてコーナーまでがゆったり流れるレースになりがちですから、それがこの馬には
フィットしているのではないかと思います。2勝馬ですから、ここはぜひとも3着以内で(
秋華賞の)権利は欲しいなというレースになります。ただ、3着で良いかなと思っていると、だいたい負けますし、勝つつもりで調整して結果が良ければ、という感じでやっています」
(取材:山本直)
ラジオNIKKEI