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凱旋門賞追い切り(28日、コワイラフォレ調教場)
JRA海外馬券発売レースの第101回
凱旋門賞・G1(10月2日、パリロンシャン)に出走する日本馬4頭が28日、滞在地の
シャンティイで最終追い切りを消化した。国内G1連勝の実績をひっさげて参戦する
タイトルホルダーはコワイラフォレ調教場の芝直線コースで3頭併せ。
横山和生騎手(29)=美浦・フリー=が手綱を執り、「すごく良かった」と自信を深めた。
日本馬の“大将格”の貫禄を見せつけた。
タイトルホルダーの最終追いは、
シャンティイのコワイラフォレ調教場で実施。芝の状態が良く、使用料がかかるコースだ。滞在先の小林厩舎の2頭を追いかけ、併せに行く形でスタート。じっくり折り合いをつけながら進み、1頭と併入した。騎乗した横山和は「競馬に向けてイメージが取れる調教になって、すごく良かった」と手応え十分。栗田調教師も「いつもの当該週の追い切りのイメージ」とうなずいた。
横山和にとっても思い入れの強い一頭だ。昨年の
有馬記念(5着)からコンビを結成。今年初戦の
日経賞を勝つと、
天皇賞・春、
宝塚記念とG1を連勝し、現役最強の一頭に名を連ねた。伝統の大一番を控えても、「
タイトルホルダーとのレースはいつも楽しみなので、今回も楽しみにしています」と目を輝かせた。
自身も昨年まで重賞は通算3勝だったが、今年は相棒とのG1・2勝を含む5勝。現在60勝で、昨年のキャリアハイ79勝も更新しそうな勢いだ。これまで海外遠征の経験がなかったため、15日にはパリロンシャン競馬場で初騎乗。「
横山和生のジョッキー人生として素晴らしい経験になった」と収穫を得た。
陣営がかねて夢見てきた
凱旋門賞挑戦。栗田調教師は「夢のような話だったけど、
天皇賞・春を勝って少し近付いた」と喜びをかみしめた。「(
凱旋門賞は)2〜3年前の成績からすれば現実味がない。すごく幸せ」と横山和。ともに成長してきたタッグで、大願への道を突き進む。(水納 愛美)
スポーツ報知