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サウジアラビアRC追い切り(5日・美浦トレセン)
秋の東京開幕の重賞へ向けての追い切りが5日、東西トレセンで行われた。2歳重賞のサウジアラビア
ロイヤルC(8日)の主役候補
ノッキングポイントの仕上がりを坂本達洋記者がコラム「見た」で迫った。
秘める能力は文句なしの
ノッキングポイントだが、1週前追い切りの内容が気がかりだった。先月28日の美浦・Wコースでの併せ馬。直線半ばで手前を替えるなどもたついて、何とか追走併入に持ち込んでいた。荒れた馬場に脚を取られたことを割り引いても「イマイチ」な印象を受けたが、最終追い切りは不安を払拭する動きだった。
朝一番のWコースで外
フェルミスフィア(5歳オープン)、内
ルージュカルミア(3歳1勝クラス)との3頭併せ。6ハロン85秒0―11秒8を馬なりでマーク。年長馬に挟まれる形でも、ひるまずに脚いろで上回った動きは活気にあふれていた。木村調教師が「今日は
トップギアに入れているわけではなく、ちゃんとしたフォームで走らせようと。今日は良かった。それで変わってくれれば」と、狙いに応えた調教に合格点を与えた。
6月の東京開幕週での新馬勝ちは、上がり最速33秒2をマークして、ノーステッキで3馬身差の完勝と“大器の片りん”を見せつけた。一族に活躍馬の多い良血とあって期待は大きく、初戦から十分に仕上げていったぶん、反動は少なからずあったという。「回復するのに時間がかかった。よくここまでリカバリーしてくれた」と木村師。重賞初制覇へ、まさに“ととのった”ように見えた。(坂本 達洋)
スポーツ報知