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【弥生賞】グリューネグリーン 兄超える 6歳で急死の重賞2勝ヴェルデグリーンの思い背負い

デイリースポーツ
  • 2023年03月03日(金) 06時00分
 「弥生賞ディープインパクト記念・G2」(5日、中山) 

 相沢厩舎ゆかりの血統馬グリューネグリーンが逆襲の春をスタートさせる。前走のホープフルSは11着と大敗したが、今回のメンバーでは唯一の重賞覇者と実績上位の存在だ。前哨戦とはいえ、しっかりと存在感を示し、突然の死により夢途絶えた兄ヴェルデグリーンの分まで、G1獲りに突き進む。

 2戦連続でぶざまな姿は見せられない。祖母、母、そしてデビューした全てのきょうだいを管理してきた相沢師の思いを乗せて、メンバー唯一の重賞ウイナーであるグリューネグリーンが仕切り直しの一戦に臨む。

 祖母ウメノファイバーは99年オークス馬。相沢師に初重賞と初G1をもたらした。繁殖馬としては結果を残せなかったものの、娘のレディーダービーの2番子ヴェルデグリーンが14年AJCCなど重賞2勝と活躍。ただ、G1制覇を夢見る中、6歳の時に放牧先で急死した。

 「ウメノファイバーは小さい馬だけど、すごかった。子どもにも期待していたけど、あまり走らなかった。オーナーには何千万円と使っていただいて、やっとヴェルデグリーンが走って恩返しできたのだけど…。まだまだやれると思っていたら、放牧先で死んでしまった。皮膚がんでね」

 こう振り返ったトレーナーは、その数年後の20年3月、グリューネグリーンの誕生で衝撃を受ける。「ヴェルデの時もすごくいい馬だと思ったけど、本当にそっくりだったから、最初から期待していたんだ。性格的にも似ている。ヴェルデはクラシックに間に合わなかったけど、この馬にはね」と、早期から大きな夢を抱いていた。

 順調にデビューを果たし、3戦目の京都2歳Sで重賞初制覇。前走のホープフルSで11着とまさかの大敗を喫したが、指揮官は決して力負けだとは思っていない。「今回は変な競馬をしないようにね。皐月賞で邪魔だと言われたくないし(笑)」。志半ばで夢を絶たれた兄の分まで-。狙うはもちろんG1タイトル。ここでプライドを取り戻し、堂々と胸を張って本番へ向かう。

提供:デイリースポーツ

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