3月デビューの新人6騎手(美浦4、栗東2)が4日に初陣を迎える。女性は美浦で7年ぶりとなる小林美駒(みく、17)＝美浦・鈴木伸厩舎＝と、河原田菜々(18)＝栗東・渡辺厩舎＝が加わり、同時に6人はJRA最多だ。小林美は今週勝てばJRA競馬学校卒業騎手の最年少勝利も更新。昨年51勝を挙げた今村聖奈(19)＝栗東・寺島厩舎＝に続く6人が、夢を抱きスタートラインに立つ。

　はにかんだ笑顔にデビューに向けてのワクワク感があふれていた。美浦では7年ぶりの新人女性ジョッキーとなる小林美は、デビュー週に自厩舎3頭を含む6頭に騎乗予定だ。「たくさんの方からたくさんの騎乗依頼をいただき、期待に応えることへの緊張もありますが、デビューが近づいてきて楽しみが大きくなってきました」と胸を高鳴らせた。

　幼い頃から追い続けてきた夢だった。両親が競馬も馬も好きだったため、家族そろって地元の新潟競馬場に出かけることが多かった。白熱したレースを目の当たりにし、自然と騎手を志した。レース後の勝利騎手から花束を受け取ったこともあり「一番心に残っているのは、津村さん(明秀騎手)から花束をもらったことです。とてもうれしかったのですが、まさか今…」と、兄弟子となる運命的なめぐり合わせもあったという。

　目標にしている騎手には、同じく兄弟子で自厩舎の先輩である横山武の名前を挙げる。普段のトレセンでの調教や競馬学校での模擬レースなどで細かくアドバイスをもらい、貴重な糧となってきた。デビューにあたって師匠の鈴木伸調教師からは「無事にけが無く乗ってきなさい」と、プレッシャーを気遣った温かいエールをもらった。

　そして同じ美浦所属の藤田をはじめ、先輩の女性ジョッキーの存在は励みになっている。「同期にも負けたくない気持ちですし、女性騎手の先輩もすごい成績を残しています。自分の競馬をしっかりしようと思います」。今週勝てば、JRA競馬学校を卒業した騎手の最年少勝利記録を塗り替える。憧れの舞台へ、初々しい瞳の輝きが増してきた。(坂本　達洋)

◆騎乗予定

　【土曜中山】

2Rワクワクタロー

12Rクリーンドリーム

　【日曜中山】

2Rクラウンジン

3Rアサクサアダム

4Rノーブルハーバー

8Rラキャラントシス

スポーツ報知