今週は
高松宮記念が行われます。昨年は非常に馬場傾向が偏っていて、馬券も大荒れしましたが、今年はどんな馬場傾向になるのかにも注目したいレース。メンバー的にも昨年の覇者
ナランフレグをはじめ、前哨戦を制した
ナムラクレアなど好メンバーが揃いました。
このレースに出走を予定している有力馬について馬場や馬体といった視点を中心に解説していきたいと思います。
アグリ 前走の
阪急杯では4連勝で重賞初制覇。1200mの距離は一度使われて4着に敗れていますが、筋肉量が多く、寸も詰まった体型的からはむしろ良いのではないかと思います。先行力があるのも良いですし、馬体も無駄なく、張り良く仕上がっています。ここも好勝負に持ち込めそうです。
ウインマーベル 前走の
シルクロードSでは+12キロの馬体重で明らかに余裕残しでしたが、今回は馬体が絞れてあばらが薄っすらと浮き、筋肉の張りもグンと増してきました。本来の状態と言えるでしょう。前走は外枠で、ゲートでも出負けしていましたし、力負けではありません。ここは巻き返し必至です。
ヴェントヴォーチェ 前走の
オーシャンSで重賞2勝目。筋肉隆々の好馬体で、張りも素晴らしいです。腹回りがボテっとして見えますが、これは体型でしょう。デキが良く、ここも好勝負に持ち込めそうです。
グレナディアガーズ 前走時はスッキリ仕上がっていたものの迫力が感じられませんでしたが、今回は一気にボリュームが増して良くなっています。トモの筋肉などはち切れんばかりです。これだけ良くなってくれば前走のようなことはないでしょう。
ダディーズビビッド 前走時は-12キロでも緩く見えましたが、あれだけの走りができたようにこの馬の体型ということなのかもしれません。今回の写真でも緩く見えますが、こんな感じで走れているので問題ないでしょう。本質的に距離は1400mがベストに思われ、その辺りをクリアできれば勝ち負けでしょう。
トウシンマカオ 前走時よりも引き締まって体の張りが大幅に良くなってきました。特にトモの張りが素晴らしく、このメンバーでも戦えるだけの馬体になってきています。前走は大外枠の不利もありましたし、ここは前走の上位馬と逆転も十分にあるでしょう。
ナムラクレア 前走時でも素晴らしい仕上がりでしたが、今回は更にトモの張りが増して良くなっています。確実に前走以上の状態です。馬体が大人びて良くなっていますし、四肢の柔らかみもあって切れを存分に発揮できる状態です。
ナランフレグ ゴールドアリュール産駒にしては柔軟な筋肉が豊富についていて、もう7歳馬ですが昨年以上に良く見えます。前走はレースでスムーズさを欠いてしまいましたし、度外視できる内容だったと思います。巻き返しを期待できそうです。
ファストフォース 以前とは違って最近は控える競馬が板についてきました。馬体も以前はトモの張りだけが非常に目立っていましたが、今は前後躯の
バランスが良くなっています。その辺りがかみ合ってきていますし、前走のような競馬ができれば差はないでしょう。
メイケイエール 基本的に華奢で無駄のない馬体というよりもむしろどこからあれだけの走りができるのかと思うほど体と走りにギャップがある馬ですが、今回は珍しくドッシリして見えます。完成されてきたのか、少し余裕があるのか写真では判断しづらいところもあるので、調教やパドックとセットで判断する必要があるでしょう。
【総括】
時期的なものもあって、枠順や馬場状態に左右されるところが大きいレースです。土曜日の競馬を見てできるだけ当日も伸びどころなどを細かくチェックしておく必要があります。現状、馬体だけで言えば
グレナディアガーズに注目しています。昨年は枠と馬場傾向で負けていました。結論は枠順や馬場状態、調教などを加味し、
ウマい馬券で提供しますので、そちらもご注目下さい。
(文・古澤秀和)