有馬記念と同じ距離、コースで行われる別定重量戦。ト
リッキーなコース形態とはいうものの、強い馬に有利な舞台設定であり過去10年間で1番人気馬は3勝2着3回。3番人気以内馬まで枠を広げれば【6-4-3-14】。素直に実績を信頼したいレースだ。今年は昨年、一昨年の
菊花賞馬と、20年
菊花賞で
コントレイルを苦しめた
アリストテレスが顔を揃えた。
天皇賞・春に向けては見逃せないレースになりそうだ。
◎
アスクビクターモアは昨年の
菊花賞馬。
セイウンハーデスが後続を離して引っ張る展開の中、2番手集団の先頭から早めに逃げ馬を交わしてそのままレコードタイムで押し切った。
弥生賞では早め先頭から
ドウデュースの追撃を封じ込め、ダービー3着、
セントライト記念2着と世代トップクラスの実力馬だ。前進気勢の強い馬だけに逃げ、先行馬が多い組み合わせとなったことで、むしろ競馬はしやすそうだ。
〇
タイトルホルダーは昨年の優勝馬で
最優秀4歳以上牡馬。中山競馬場は新馬戦に勝ち、
弥生賞で重賞初勝利を記録したほか、
皐月賞で
エフフォーリアに2着した相性の良いコースだ。
有馬記念は、らしくないレースぶりだったが極悪馬場で行われた
凱旋門賞帰りの初戦で同情すべき点も多かった。優れた心肺機能を武器に、自分の競馬ができた時の強さは言うまでもなく、改めて期待したい。
▲
ライラックは
エリザベス女王杯で、
ウインマリリンと2着を分け合った。430kg台という小柄な牝馬だが、
オルフェーヴル産駒らしい瞬発力を武器とする馬で、中山競馬場は
フェアリーSを勝った相性の良いコースでもある。追い込み一手のために成績が安定せず、またここは
京都2歳S以来の牡馬混合戦となるが、前が崩れるような展開になれば侮れない1頭だ。
△
ヒートオンビートは昨年の3着馬。この時は勝った
タイトルホルダーに0.1秒差まで迫った。その1戦を含め重賞では【0-3-3-3】。勝ちきれないまでも堅実な成績を残しており警戒が必要だ。△
ボッケリーニは昨年の2着馬。
目黒記念を勝って、
京都大賞典2着。さすがに
ジャパンカップ、
有馬記念はGI競走の壁に跳ね返されたような格好となったが、外枠も厳しかった。改めて。