「
鳴尾記念・G3」(3日、阪神)
偉大な兄の背中が見えてきた。5番人気の
ボッケリーニが直線早めに抜け出す正攻法の競馬でラ
イバルを一蹴。今後の夢が広がる重賞3勝目を手にした。
スタートを五分に決め中団へ。この日、こん身の1鞍騎乗だった浜中は「いい所につけられた。前にいる馬たちが相手と思っていたので、勝負どころから差を詰めた」としてやったりの表情。直線入り口で早々に先頭へ立つと、力強く脚を伸ばして後続の猛追を抑え切った。「いい手応えだったし、強かったですね」と相棒をたたえた。
昨年制した
目黒記念を、重いハンデを嫌って今年はパス。「こっちに来て正解でした」と川合助手が言うように、池江厩舎にとって
鳴尾記念は“お得意レース”。昨年の
ヴェルトライゼンデに続く2年連続7勝目を挙げ、同レース歴代最多勝利記録を更新した。
厩舎の先輩で全兄の
ラブリーデイも15年の同レースを制し、続く
宝塚記念で待望のG1初制覇。さらには
京都大賞典、浜中とコンビを組んだ
天皇賞・秋まで4連勝を飾った。兄の背中も知る鞍上は「さらに大きいレースに向かって
トライしていける馬。7歳とは思えない若々しい体で、力をさらにつけている」と活躍を約束。兄が示したVロードを、遅咲きの弟も歩んでいく。
提供:デイリースポーツ