◆第76回
鳴尾記念・G3(6月3日、阪神競馬場・芝2000メートル)
第76回
鳴尾記念・G3は3日、3年ぶりに阪神競馬場で行われ、7歳馬
ボッケリーニが重賞3勝目を挙げて
ラブリーデイとの兄弟制覇を果たした。
台風一過の青空の下、古豪が貫禄を示した。
ボッケリーニは向こう正面から徐々に位置を上げ、3番手で直線へ。浜中のゲキに豪快な伸び脚で応えた。抜け出した後、逃げていた
フェーングロッテンが盛り返したが、そこからもうひと伸び。1〜8着が全て首差の接戦を制した。鞍上は「勝負どころから詰めていって、いい手応えでした。強かったと思います」とたたえた。
池江調教師は
鳴尾記念7勝目。15年覇者の全兄
ラブリーデイは、ここを
ステップに
宝塚記念でG1初制覇を果たした。浜中は兄にも騎乗し、
天皇賞・秋を勝利。衰えを見せない弟を「今、さらに力をつけている手応えを感じます」と評した。
当初は
目黒記念を予定していたが、ハンデが59・5キロだったため回避。川合助手は「その選択が良かったです」と安どした。これまでのG1・2戦はともに2けた着順。しかし、浜中は「さらに大きいレースに向かって
トライできる馬だと思います」と力を込めた。兄弟G1制覇という次の夢へ、挑戦を続ける。(水納 愛美)
ボッケリーニ 父キングカメハメハ、
母ポップコーンジャズ(
父ダンスインザダーク)。栗東・
池江泰寿厩舎の牡7歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算25戦7勝。総獲得賞金は3億5879万9000円。主な勝ち鞍は、20年
中日新聞杯・G3、22年
目黒記念・G2。馬主は金子真人ホールディングス(株)。
スポーツ報知