◆第69回
オールカマー・G2(9月24日、中山競馬場・芝2200メートル)
第69回
オールカマー・G2(24日、中山=1着馬に
天皇賞・秋優先出走権)は、
函館記念で重賞初制覇を飾った良血
ローシャムパークが登場する。開業6年目での初タイトルからG1を含む重賞4勝と大躍進する
田中博康調教師(37)=美浦=が大事に育ててきた逸材だ。
田中博厩舎の勢いが止まらない。18年の開業から6年目となる今年、上半期は
レモンポップで重賞&G1初制覇を達成し、秋シーズンも先週の
セントライト記念で
レーベンスティールが
皐月賞馬を撃破。価値ある白星を挙げたばかりだが、今週は良血
ローシャムパークがスタンバイしている。
4代
母ダイナカール、3代
母エアグルーヴと続く日本を代表する牝系の血が開花した前走の
函館記念。4頭がタイム差なしでひしめいた2着争いを2馬身突き放す快勝だった。田中博調教師は「小回りだし、どんな競馬になるかと思っていましたが、緩急をつけて走っていたし結果を出してくれた。だいぶ馬が成長してきて、体も強くなってきましたね」と、焦らず大事に育ててきた成果を実感していた。
美浦・Wコースでの1週前追い切りは6ハロン79秒7―11秒8の好時計で自己ベストを更新。「しっかり負荷をかけて、そのなかでコントロール、操縦性を確認しましたが、リズムは良かったですね。一杯に追ったのは初めてくらいでしたが、やれるようになったのも成長ですかね」と田中博師。馬体の強化は調教にはっきりと表れている。
前進気勢が強いタイプで、これまでの全5勝は1800〜2000メートル。今回の舞台は、1年前の
セントライト記念で3着に敗れている2200メートルだが、「
セントライト記念の時より折り合いやコントロール面が向上しています。クリストフ(ルメール)も何回か乗って成長を感じ取っているので、自信を持って乗ってくれている」と、37歳の指揮官の人馬への信頼は揺るがない。2戦連続重賞Vに、厩舎の2週連続Vもかかっている良血への期待は、かなり大きい。(西山 智昭)
スポーツ報知