26年ぶりの牝馬Vなるか。特別連勝中の
エンパイアウエスト(牝5、美浦・
黒岩陽一厩舎)が、
函館記念(3歳上・GIII・芝2000m)で重賞に初挑戦する。
今年で60回目を迎える
函館記念において、牝馬の勝利は5回ある。古い方から順番に、66年の
メジロボサツ、92年の
ヒガシマジョルカ、94年の
ワコーチカコ、96年の
ブライトサンディー、98年の
パルブライト。90年代はむしろ牝馬の方が強かった。しかし、00年以降は延べ22頭が参戦して、04年の
ファインモーション、07年の
ロフティーエイム、そして昨年の
ルビーカサブランカで3回ある2着が最高着順。上位人気に推された馬も多くいたが、惜しくも勝利には手が届いていない。
今年は
エンパイアウエストが挑む。父が
ドゥラメンテ、母の
ローマンエンプレスが英G1ヨークシャー
オークスの3着馬という良血。条件クラスで足踏みしていたが、5歳春を迎えて本格化した。前々走の
野島崎特別で約1年ぶりの勝利を手にすると、前走の
パールSも番手から押し切り。瞬く間にオープン入りを果たした。今回は3戦ぶりの牡馬相手、何より初の重賞チャレンジとなるが、勢いならメンバー中一番といえる。
20年から22年まで3年連続で函館リーディングを獲得している
横山武史騎手との初タッグも魅力。実績で上回る牡馬を撃破するシーンがあっても決して驚けない。