現在行われている平地重賞競走の中ではもっとも長い距離で行われる暮れの名物レース。スタンド前からスタートして、中山競馬場の内回りコースを2周。コーナーを8回まわりながらゴール前の急坂を三度越える特殊なレースなので、いわゆるリピーターの多いレースでもある。過去10年で4・5歳馬は[5-5-6-49]なのに対して6・7歳馬も[5-3-4-42]とほぼ互角。ただし、最速上がりを記録した馬は[6-2-1-2]。最後までしっかり走れるスタミナが問われるレースだ。
◎
ミクソロジーは昨年の
ダイヤモンドS優勝馬。その後、脚部不安による長い休養があったが、今秋に復活し、
オールカマー、
アルゼンチン共和国杯と長い距離のレースを使われ、
オールカマーは勝った
レーベンスティールから0.8秒差。着順イメージほど、悪い結果ではなかった。前走は最内枠が災いとなって、速いペースに付いて行かざるを得なくなり、また最後まで外に出すことが出来なかった。参考外。連続して使えていることを評価したい。
〇
アイアンバローズは昨年の優勝馬。ステイヤーズSには4年連続の出走で、過去3回は1着、4着、2着と好走を続けている。ただ、今年はサウジアラビアのレッド
シーターフH、アラブ首長国連邦のドバイゴールドCと春に中東遠征を行い、今回が8か月ぶりの実戦となった。休み明けを苦にするタイプではないはずだが、使いたかったレースを使えなかったのはプラス材料とはいえない。
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シュヴァリエローズは
京都大賞典優勝馬。今年の春までは2000m前後の距離を使われていたが、距離を延ばしてひと皮むけた印象だ。
目黒記念で勝ち馬と同タイム2着したあと、
京都大賞典では
ディープボンドらを抑えて初の重賞タイトルを手中にした。中山コースに実績はないが、充実期に入っている印象を受ける今なら違った面が見れるかもしれない。
△
ゴールデンスナップは
タイランドC2着。まだ3勝クラスの馬だが、強烈な決め手を武器にデビューから1度も掲示板を外していない堅実派。春の
阪神大賞典では重賞クラスの壁に跳ね返された格好になったが、2度目の重賞挑戦は不安よりも楽しみの方が大きい。
ほかでは
京都大賞典3着△
メイショウブレゲ、昨年の
ダイヤモンドS3着△
シルブロンと、前走で
ゴールデンスナップに食らいついた△フルールまで抑えておきたい。