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早々に回避、ギリギリまで状況見極め 尊重したいドバイ遠征各陣営の判断

デイリースポーツ
  • 2026年03月17日(火) 06時00分
 中東情勢の不透明さが困惑を招き、ドバイ遠征を予定していた馬が続々と辞退を申し出ている。いち早く回避の意向を示した高野友和調教師(50)=栗東=は「馬とスタッフの安全が担保できない状況で、そこへ送り出すことはできないです。競馬は平和の下でやるものですから」と力強く説いた。

 「過去にテレビでその年の目標を聞かれて、真面目に『世界平和です』と答えました。何言ってるの、みたいな空気が流れましたけど、本気でそう思ってます」と人一倍平和への思いが強い高野師。「レースは他にもありますから」とプランを練り直し、納得のいく舞台に送り出す構えだ。

 ドバイワールドCデーを4週間後に控えた2月28日、UAEのメイダン競馬場にモハメド殿下が来場し、“スーパーサタデー”と呼ばれる前哨戦が大いに盛り上がった。ドバイターフガイアフォースを送り出す予定の杉山晴紀調教師(44)=栗東=は「殿下も(主催者の)ドバイレーシングクラブもドバイミーティングを成功させようとする強い思いを感じます」と語った。今月13日にはミサイル攻撃の可能性を示唆するアナウンスが競馬場内に流れた。直接的な被害こそなかったが、状況は刻一刻と変化するだけに「情勢はしっかり注視していきます」。ギリギリまで状況を見極めていく方針だ。

 可能ならば出走させてあげたい-その思う理由の一つは前回の悔しい経験があるからだろう。ガイアフォースにとって初の海外遠征となった昨年の香港のチャンピオンズマイルは9着に敗退。ただ陣営には、これが同馬の実力ではないという思いがあったようだ。

 担当の小川雅之厩務員(63)は諸事情で香港に帯同できなかったが「すごく繊細な馬で、全くカイバを食べなかったんです。身体も減って、状態の維持だけでもやっとでしたね」と振り返る。あらゆる環境の変化に戸惑った結果での敗戦。今回も中東情勢の影響で帯同するかは未定ながら「前回の経験からいろいろなことが想定できますね」と、前回の借りを返すために万全の態勢を整えている。杉山晴師も「海外への遠征は2度目。今回はそこのアドバンテージを生かしていきたいです」と力強く語る。

 それぞれ陣営の思惑はあれど、どんな判断をするのにも一筋縄には行かない状況。SNSではさまざまな声が上がっているが、“これが正解”というのはないのが正直なところだろう。海外の強豪に一丸となって挑むチームジャパンのメンバーが減っていくのは悲しいが、仕方のないこと。馬券発売も取りやめとなり、我々競馬ファンにできることは陣営の判断を尊重し、声援を送ることだけだ。現地の戦火が早急に終息すること、そしてレースが開催されるなら無事に全てが執り行われることを祈りたい。(デイリースポーツ・安藤瞭太)

提供:デイリースポーツ

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