今週末の重賞は秋の大舞台につながる
ステップレース。日曜阪神メインは
秋華賞トライアル「第44回ローズS」(3着まで優先出走権)だ。春の
クラシック戦線を骨折で棒に振った
タイセイボーグが楽しみな復帰戦を迎える。デビュー6戦で3着を外したことがない超安定株が、世代トップ
クラスの力を見せつける。
春の
クラシック戦線を彩る存在でもあった
タイセイボーグがついに帰ってくる。昨年6月にデビューVを飾ると、その後の出走5戦(うち重賞が4戦)で全て3着以内を確保。当然、G1でも主役として期待されていた。しかし前走の
チューリップ賞で重賞初制覇を飾った直後に左第1指骨の剥離骨折が判明。一瞬の歓喜だった。松下厩舎は厩舎服のカラーが淡いピンク。どう考えても
桜花賞で疾走する姿は映えたはず。松下師も「出たかったですね…」と本音を漏らした。
半年ぶり、さらには骨折明けというブランクをはね返す。山浦助手は「心配するほどの骨折ではなかったです。休ませて体が成長して帰ってきましたね」と安堵(あんど)の表情。骨折判明後は栗東近郊のノーザン
ファームしがらきで休養に努めた。3週間前に帰厩した際の印象を「背が伸びたな」と語る。放牧先でもしっかり乗り込まれ、502キロ(前走496キロ)とパンプアップした体からも休み明け感は全くなく、ひと回り大きくなった姿を見せている。さらに不安を一掃したのが2日の1週前追い。西村が騎乗したCW
コースで6F76秒4〜1F11秒7の猛時計を
マーク。この日の1番時計だった。体の成長が稽古の動きに表れている。
デビュー前から「バネみたいなものは他の馬とちょっと違う」と山浦助手は潜在能力を感じていた。新馬戦で
インディチャンプ産駒として初勝利を飾ると「やっぱり能力がある馬だなと思いましたね」と予感が確信に変わった。新潟2歳S2着→
アルテミスS3着と重賞戦線で上位争い。満を持して挑んだ
阪神JFは外枠(17番)のロスがありながらも3着に粘り、世代トップ
クラスの力を示した。今年初戦の
チューリップ賞では鮮やかな差し切り。「レースごとに力を出し切ることができるんですよね。一生懸命、真面目に走るのがいい方向に向いています。それが安定感につながっていますね」と目を細める。
悔しさを糧に、世代の頂点を目指す。「おとなしくて扱いやすいです。能力がある分、
アクションは大きいけど、他の馬が暴れても動じることはないです」と強みを語る。ピンクが似合う
桜花賞を棒に振ったが、運命の糸に導かれるように復帰戦はまたピンクが合うローズS。春に途切れた夢の続きが、ここから始まる。
≪
トライアル強い 松下厩舎初Vへ≫
タイセイボーグを管理する
松下武士師(45)は15年3月に厩舎を開業した。
トライアルに縁があり、
桜花賞切符を懸けた
フィリーズレビューは17年
カラクレナイ、25年
ショウナンザナドゥで2勝。
チューリップ賞は過去3頭を起用し、20年
レシステンシア、25年
ビップデイジーがともに3着に入り、今年は
タイセイボーグが勝ち切った。ローズSは過去3頭起用で勝ち星こそないが24年に
チェレスタが7番人気2着。
タイセイボーグが“先輩超え”の秋V発進を期す。
スポニチ