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ブエナビスタVに松田博資調教師も涙/ジャパンC

  • 2011年11月28日(月) 12時00分
「第31回ジャパンC・GI」(芝2400m)は27日、東京10Rに16頭で争われ、後方を追走した2番人気のブエナビスタが、直線で馬群をさばいて抜け出すと、先に先頭に立ったトーセンジョーダン(6番人気)を首差で差し切りV。勝ちタイムは2分24秒2。さらに1馬身3/4差の3着には、14番人気のジャガーメイルが突っ込んだ。1番人気に推された凱旋門賞デインドリームは後方から差を詰めたが、6着に敗れた。

 悲劇の降着から丸1年。ブエナビスタが見事に昨年の雪辱を果たした。「去年はスミヨンに…悪いことをしたなと思う。今年は…勝てて…良かった…」。嗚咽(おえつ)で声にならない。こみ上げる思いを抑えられず、涙が松田博師の頬をつたった。「今までレースのあとに泣くことなんてなかった」。特別な思いを胸に、幻と消えたジャパンC優勝を取り戻した。重責に応えた岩田もあふれる涙を抑えられなかった。「これだけの馬に乗せてもらっているのに、結果を出せなくて苦しかった」。これが4度目の騎乗。自信はあった。「自分がうまく乗るだけ」。レース前にそう誓った通り、パートナーを信頼し、冷静にレースを運んだ。「最高の手応えだった。直線は゛この馬が一番強い゛という気持ちで追いました」。馬群を割り、根性で天皇賞馬との追い比べに競り勝った。松田博師も「日本の馬には負ける気がしなかった。ゴールに入ったときは、やっぱり強かったなと思った」とホッとした表情を見せた。

 ターフを駆けるのはあと1戦。有馬記念(12月25日・中山)がラストランになる。「5歳の牝馬だからな。そろそろ楽をさせてやらんと」。指揮官がそう言って目を細めれば、岩田は「まだ終わっていない。有馬はもっといいレースを」と力を込める。クリスマスの有終Vが世界最強馬の花道になる。

提供:デイリースポーツ

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