「第63回
東京新聞杯・GIII」(芝1600m)は3日、東京11Rに16頭で争われ、道中は好位のインで折り合いに専念した2番人気の
クラレントが、直線半ばから鞍上の
ゴーサインに瞬時の反応。抜群の決め手(上がり3F33秒0)を駆使して、5番人気
ダイワマッジョーレの追撃を半馬身振り切った。3つ目の重賞タイトルを獲得し、春のマイル王へ向けて好発進を決めた。勝ちタイムは1分32秒9。3着は首差で4番人気の
トライアンフマーチ。なお、1番人気の
ドナウブルーは、本来の伸びが見られず10着に敗れた。
「きょうは勝ちに来たので、結果を出せてよかった」。岩田はホッとした表情で振り返る。昨春は
NHKマイルCで3着。GIで戦える力がありながら、秋はその舞台に立てなかった。それだけにこの勝利は格別だ。「位置を取りに行ったが、賢い馬で掛かることはなかった。直線で1頭分のスペースを
ドナウブルーと争ったが、素晴らしい瞬発力だった」と、名手もそのパフォーマンスを絶賛した。
これで98年から16年連続での
JRA重賞制覇となった橋口師も「
マイルCSの除外は悔しかったね。でも今年はこれで(GIの出走は)文句なしでしょう」と満面の笑み。「昨年の秋から体つきが変わった。マイルでの瞬発力は相当だし、どうやったら
安田記念(6月2日・東京)で最大限の力を出せるか。次走も含めてこれから考えます」。軌道に乗った実力馬が虎視眈々(たんたん)と
ビッグタイトルを狙う。
提供:デイリースポーツ