ダービー卿CT(GIII・芝1600m)に出走予定の美浦所属各馬について、関係者に取材した。

クラリティシチー(牡4・美浦・上原博之)について、上原調教師。
「昨年秋にレースを使った後、厳寒期は放牧でオーバーホールしました。筋肉がしっかりして外見も大人っぽくなりましたし、精神面での成長も見られました。昨年秋はチグハグなレースが続きましたが、前走(東風S・OP・1着)は、田辺騎手にこの馬のレースをしてもらい、勝てたので嬉しかったですね。前走の勝ち方が良くて中山コースも合いますから、中2週ですがここに出走させることにしました。

　先週で疲れは取れましたし、今週(4/1)の追い切りは、いつも通り単走で気分良く走らせました。休み明けを1度叩いた上積みもありますし、また頑張ってもらいたいです。後ろから行った方が終い伸びる馬ですから、今回も前走と同じような競馬をして持ち味を生かしてもらう予定です」

シャイニープリンス(牡5・美浦・栗田博憲)について、栗田調教師。
「今日(4/1)の追い切りは、反応が良く見えましたし、ジョッキーも良かったと言っていました。決め手の差で勝ち切れない競馬が続いていますが、堅実に走ってくれていますから、ジョッキーには思い切った競馬をしてもらいたいです」

モーリス(牡4・美浦・堀宣行)について、橋本篤典調教助手。
「今週(4/2)は、いつも通り半マイルからサラッとやりました。動きも問題なかったですし、体調も良さそうなので、良い状態で競馬に向かえそうです。相手が強くなりますので楽ではないと思いますが、能力も高そうですし、ゲートをしっかり出て流れに乗ったレースをしてほしいです。馬場状態に関しては、やってみないとわからないですね」

コスモソーンパーク(牡7・美浦・池上昌弘)について、丹内祐次騎手。
「前走の小倉大賞典(GIII・2着)では、最後は良く伸びていますし、道悪も苦にしていませんでした。先週も今週も追い切りの動きは良かったですし、疲れも感じません。マイルの距離も問題ないと思います。以前は逃げる競馬もしていましたが、最近はテンからさほど行く感じではないので、出たなりのレースを考えています。自分はこれまで重賞勝ちがありませんでしたが、マイネルクロップで佐賀記念を勝たせてもらい、気持ちが楽になりました。それがマーチステークスの勝利に繋がったのではないかと思います。今回も良い競馬をしたいです」

マイネルメリエンダ(牡4・美浦・和田正一郎)について、和田調教師。
「日曜日にきっちりやっているので、今日(4/1)はあまり負荷はかけないようにしました。馬場が重かったですが、しっかり走れていましたし、動きも良かったですね。中山のマイルは相性が良いです。スッと行ける馬で、良い位置につけて直線でも頑張ってくれるこの馬にはピッタリの条件で、戦いやすいコースだと思います。大きいフットワークなので、道悪は得意には見えないのですが、昨年夏の札幌(羊ヶ丘特別・1000万下・1着)でも稍重でうまく走っていましたし、他が苦にするようなら有利でしょう。速い時計より、時計がかかった方がやりやすいですしね。ハンデの55キロは簡単ではないと思いますが、頑張ってほしいです」

インパルスヒーロー(牡5・美浦・国枝栄)について、国枝調教師。
「前走(東風S・3着)の前は、馬にやる気があるのかどうかわからなかったので、レースでは押して良いポジションを取ってほしいと指示をしました。指示通りの競馬ができて、最後までよく頑張ってくれました。レース後の疲れもありませんし、今週(4/1)の追い切りもしっかりとやれました。終いに良い脚を使える馬なので、ある程度脚をためる競馬も良いかなとも思っていますが、中山のマイルですし、枠や馬場状態を見てから決めるつもりです。不甲斐ない競馬が続いていましたが、前走は頑張ってくれましたし、今回も良い競馬を期待したいです」

ウインマーレライ(牡4・美浦・高木登)について、高木調教師。
「前走の小倉大賞典(13着)の時は、意識的に10キロ体を絞って臨みました。今回も同じくらいで出られると思います。今週(4/1)の追い切りでは負荷をしっかりかけましたし、動きも良く順調です。今回も雨予報が出ているのが気になりますが、道悪でもさほど酷くならなければこなせると思います。前走も他馬に寄られてバランスを崩してからノメッていましたが、途中までは普通に走れていましたしね。道中リズム良く運んで、うまく立ち回れればと思います」(取材・写真：佐々木祥恵)