2連勝と勢いに乗る
マリアライトほか、
マーメイドS(GIII・芝2000m)に出走する美浦所属各馬について、関係者に取材した。
マリアライト(牝4・美浦・
久保田貴士)について、
久保田貴士調教師。
「前走(緑風S・1600万下・1着)は直線で窮屈になり苦しい場面もありましたけど、外に出してからはこちらが驚くほどの素晴らしい脚を使ってくれました。今回は阪神への輸送もありますし、1週前にある程度作っておこうということで、先週しっかり負荷をかけて長めから強めに追い切りました。動きも思っていた以上のものでしたし、満足しています。今週(6/10)は輸送も控えていますし、攻めすぎずに気分良く走らせましたが、大きなス
トライドで伸び伸び走っていて良い内容の追い切りでした。
以前はレースに使うと回復に時間がかかりましたが、今は回復も早いですし、体がしっかりしてきて飼い葉も食べられるようになりました。馬が充実してきたことで、こちらが思った通りの調整ができるようになってきたのが良いですね。関西圏への輸送は初めてですが、新潟を使った時に前日輸送をしていますし、古馬になりましたので問題ないと思います。今回は2000mと距離が短縮されますが、それを考えての調整をしてきましたし、以前もこのくらいの距離を使っていましたので心配していません。どのような展開になっても終いの脚を確実に使えるのがこの馬の武器です。元々期待していた馬ですけど、ようやくこの舞台まで来ました。更に上を目指したいと思っていますし、秋に向けて良いレースをしてほしいですね」
バウンスシャッセ(牝4・美浦・
藤沢和雄)について、
藤沢和雄調教師。
「東京のマイルが良いと思って、前走は
ヴィクトリアM(GI・13着)を使ったのですが、あまり得意ではなかったのかもしれないですね。後方で脚を使わずにレースを終えたので、ダメージがほとんどなく、競馬の後も順調に普通キャンターでの調整ができています。先週は坂路で追い切りました。馬場が重くて時計がかかっていましたが、元気でしたよ。今週(6/10)はウッドチップコースでさほど速い時計は出ていませんが、動きも良く順調に来ています。阪神コースは初めてになりますが、直線も長いですし、この時期馬場が重くなってきて時計もさほど速くならないのは良いでしょう。前走よりはメンバーも楽になりますから、頑張ってもらいたいです」
パ
ワースポット(牝7・美浦・
菊沢隆徳)について、
菊沢隆徳調教師。
「前走(モンゴル大統領賞・OP・7着)は時計が速かったですね。もう少し時計がかかってくれた方が良かったです。馬体重が2走前より16キロ増えていましたけど、あれは体が戻った分ですし、今はもう少し増えています。以前は体質に弱さがありましたが、徐々にしっかりしてきていて、コンスタントに使えています。ただ使っていても無理はしていないので、この年齢になってもしっかりと走ってくれているのでしょう。今週(6/10)の追い切りの動きもいつも通り良かったですし、このメンバーでも決め手は通用すると思っています。あとは自分の競馬をしてどこまでやれるかでしょう」
グレイスフラワー(牝6・美浦・
宗像義忠)について、
宗像義忠調教師。
「前走の
福島牝馬S(GIII・13着)はもう少し前でレースをする予定でしたが、ハミを取ってくれず、2走ボケのような感じでした。レース後は在厩で調整をしてきました。阪神への輸送もありますので、今週(6/10)の追い切りはさほど強くはやりませんでしたが、併せ馬でスピードのある動きをしていました。前走がこの馬の能力だとは思っていませんし、今回改めてという気持ちです」(取材・写真:佐々木祥恵)