鳥取県伯耆町の育成牧場大山ヒルズで奮闘するただ一人の女性騎乗スタッフがいます。元気な笑顔の奥には、夢を叶えたいという強い思いと『絆』がありました。
大山ヒルズでは約20人の男性スタッフが働いている中で・・・いました!一際小さな体で競走馬の世話をするのが、住中 凛さん。働き始めて半年、まだ19歳です。
住中 凛さん
「毎日楽しいです。馬に乗れるので」
男性スタッフ
「やる気がでますね。職場が明るくなります。」
先輩スタッフ
「年より扱いされて、気を遣われます。がんばってますよヘコタレナイ(笑)」
住中さん
「へこたれていたらきりがないです。」
大阪府出身の住中さんが大山で働くを決めたのには・・・あることをきっかけにした強い意思から紡がれた『絆』がありました。
住中さん
「キズナがきっかけなんで、ノースヒルズに入りたいと思ってそれで育成牧場がここにあるって」
2013年、日本ダービーで大山ヒルズで育ったキズナが優勝。
テレビ観戦していた住中さんはキズナに一目ぼれ。しかし翌年、キズナはレース中に骨折、長期離脱を余儀なくされました。当時中学一年生だった住中さんはこの時、人生を変えるある行動に出ます。
住中さん
「お守りを届けに。玄関にかけてますって、言おうと思ったけど、たまたま齋藤さんがいらして・・・。」
ケガをしていたキズナを励まそうと・・・。突然・・・いわゆるアポなしで大山ヒルズを訪れました。
大山ヒルズ・齋藤 慎GM
「びっくりした。覚えていますよ。一人で来るんだもん。まさか本当に入社するとはね。」
高校卒業後、北海道にある調教スタッフの育成施設で1年間学び、そして今年春念願の大山ヒルズに就職しました。身長147センチ、小さな体で世話をするのは500キロを超える競走馬。うまくいかないこともあります。
一歩ずつ成長する中、7月に住中さんにとっての『デビュー戦』を迎えました。
7月18日の阪神競馬場。住中さんが担当する馬「シェーブルフォイユ」が初めてレースに出走。憧れのキズナの子どもで、名前の意味はフランス語で「スイカズラ」、「愛の絆」という花言葉にちなみ命名されました。デビュー戦は17頭中10着でした。
「がんばって最後まで走っていて嬉しかった。ちゃんとテレビの前で携帯持って、録画した。」
それでも力強く前を見据えています。
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