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栞に込めた思い 特別レース名が決まるまで

  • 2020年11月21日(土) 08時09分
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改修工事入り直前の京都競馬最終日、11月1日の第10レースに「栞(しおり)ステークス」という、初見のレース名がありました。JRAの特別レース名解説には、こんな文章が載っていました。

「栞は、読書などを一休みする際、書物に挟んで目印とするもの。本競走は、京都競馬場が100周年記念事業の一環として整備工事に入ることから、お客様との再会の目印となることをイメージして名付けられた」

何と美しい由来!これはぜひレース名を考えた方に話を聞いてみたい。

まず特別戦の名前はどのように決まっているのかを知る必要がありそうです。競走部番組企画室企画課の櫨山さんにお話を伺いました。

■「芝の中距離」はギリシャ神話!?

「まずは、季ごとに本部、東西トレセンおよび競馬場の担当者で番組作成会議を行い、(既に決まっている重賞競走以外の)条件ごとの編成数、個々の競走の馬場・距離、配置等を決めていきます。番組の中身が固まった後、特別競走をどの競走とするかを決めて、そこに競走名を当てはめていくことになります」

また「聞くだけで季節や競馬場、詳しい方ですと競走条件や距離を思い浮かべ勝馬投票券を購入されるお客様もいらっしゃることから、特に『継続性』を大事にしています」とも。

■名付け親は京都競馬場で働く女性

実は「レース名を考えたのが、企画課と別の部署にいた人」という場合もよくあるそうです。櫨山さんによると「レースを実施する競馬場にまずは提案をお願いしています。栞ステークスについては、競馬場から工事前最後の開催となる日に、『お客様との再会の目印となる競走名を付したい』との要望があり、提案いただいた名でした」

名付け親はJRA入会5年目、京都競馬場お客様課サービス係の樋口茉央さんでした。

「最初はカタカナで、スタイリッシュな『さよなら』のような言葉をイメージしていたんです。でも京都競馬場と永遠の別れではないし、終わりではなく続きを感じられるニュアンスで、一休みするイメージを持ってもらえる言葉はないかなと。それでいて京都らしい和風な言葉を……と考えていました。そこで読書を途中で休憩する時に挟む栞がふっとひらめいたんです。栞のレトロモダンな雰囲気も京都らしいですし、響きも美しかったのでプロジェクトに提案してみました」

結果「込められた意味から満場一致で採用することとなりました」(櫨山さん)
ネタ元のURL
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66393630Y0A111C2000000/

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