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西浦勝一師、騎手人生大きく変えたJC制覇

  • 2021年01月19日(火) 21時06分
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西浦勝一師は騎手として84年にカツラギエースで日本馬初のジャパンC制覇。調教師としてはテイエムオーシャン、カワカミプリンセス、ホッコータルマエらを管理。その手腕は師匠土門健司元調教師(故人)に培われたものだった。

父は高知の調教師をしていました。その影響で騎手になりたいと思った。父は「中央の騎手を目指せ」と。父の知り合いの紹介で阪神競馬場の土門厩舎を紹介されて弟子入りしました。

69年にデビューしました。最初の2年、3年は成績が上がらなかった。そんな中でも土門先生は、馬主の反対があっても了解をとって、少しずつ乗せ続けてくれた。親心みたいな気質がありましたね。

カツラギエースは土門先生のご子息(一美元調教師、故人)の管理馬でした。あのジャパンCは僕の人生を大きく変える1勝でしたね。大逃げ? 大逃げというより、後ろのペースが遅くなった。僕の馬が10秒台で飛ばしたわけでもない。他の馬がお互いにけん制しあって、ペースを遅くした。マイペースで走ると後ろが離れた。後で(映像を)見ると、10馬身以上離れていた。理想の展開。4角回るまで楽にきて、直線の坂を上がるまでは、絶対に追うのを我慢しようと。内からベッドタイム、外からシンボリルドルフが来ても、脚が残っていた。最後必死に追って追って追って、ゴールするまで勝ったと分からなかった。昨日のことのように思い出します。競馬場が一瞬、静まりかえった。シービーも勝っていない、ルドルフでもない。「あ−−」って。どの馬が勝った? ってことになって、みんな我に返ってビデオ見たら、カツラギエース。そこからまた、「うわーっ」となった。日本馬として初めてジャパンCを勝った。それが一番。そこが僕の人生を大きく変えたところでしょうね。気持ちの面も変わったし、周囲からの視線もある。それなりの振る舞いというか、気をつけて乗るように、という意識でしたね。

亡くなられた土門先生から学んだのは、「絆」です。厩舎、オーナー、牧場、スタッフ・・・人のつながりを大切にされていた。僕もずっとそれを大事にやってきた。土門厩舎で仕事する従業員は家族のような感じで、温かみのある場所でした。

振り返るとあっという間。いいことも悪いことも。楽しかったです。馬の世界というのは何ともいえない魅力がある。悩んでいる時は苦しむけど、勝ったらいっぺんに忘れちゃう。その繰り返しでしたね。
ネタ元のURL
https://p.nikkansports.com/goku-uma/guide/column/article.zpl?topic_id=10103

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