桜花賞に挑むメイケイエールの馬主である名古屋競馬。同社の中西肇社長(67)と佐藤稔専務(65)を直撃した。
―設立当初から馬主業をしている
中西社長「競馬の振興も当社の大きな事業の一つです。その一環が馬主として中央競馬に貢献すること。ふんだんな資金はないので、限られた中で良い馬をというコンセプトで馬を購入しています。常時数頭を走らせて、引退すれば次を買う感じなので、これまでの総頭数も多くないです。ただ1勝するのもなかなか難しい中、近年は1勝、2勝と勝てているのはありがたいこと。調教師さんのおかげですね」
―メイケイペガスター、メイケイダイハードなどが活躍しているが、19年のセレクトセール(1歳)で運命の出会いがあった
中西社長「実は牡馬がほしいと思っていて、(佐藤)専務も牡馬ばかりチェックしていました。でも本当に高くて。そんな時に武(英智)先生から『牝馬で良い馬がいるよ』と聞き、『ぜひその馬で』という流れになって運良く競り落とせました。といっても高いですからね(税込み2808万円)。がけから飛び降りるような思いでしたよ(笑)」
―エールと名付けた理由は
中西社長「新馬の名前は社内で募集します。今回は皆さんに応援してもらえる馬になってほしいという願いからエールがいいんじゃないかとなりました。NHKの朝ドラ『エール』は関係ないですよ(笑)」
―その後、重賞3勝も気性難という課題が
中西社長「パドックでは、おとなしく品良くゆったりと歩いています。でも、いったんゲートに入るとかなり情熱的になってしまう。武先生の言葉を借りますと『とにかく真面目で一生懸命』なんです」
―本番は横山典が騎乗
佐藤専務「横山さんは(気性が荒かった)メイケイペガスターで共同通信杯を勝った時に乗っていただきました。表彰式の時に『こういう気性の馬は、僕は割といいんですよ』というコメントをポロッとしてくれたんです。なので今回も折り合いよく乗ってもらえるのかなと。人馬一体を期待しています」
―いよいよ本番。どんな走りを期待
中西社長「もちろん勝てれば一番良いですが、何よりもエールが自分の力を遺憾なく発揮してほしい。あとはとにかく無事に終えてほしい気持ちが強いですね。ファンの皆さんにも、ちょっとおてんばだけど一生懸命走るエールを応援していただけたらと思います」
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