“芦毛の怪物”と呼ばれたオグリキャップの孫、レディアイコ(牝3=尾関)が19日の東京3R・3歳未勝利(ダート1400メートル)でデビューする。
馬主は?ローレルレーシング。鞍上は永野猛蔵。
母のミンナノアイドルは10年に25歳で死んだオグリキャップの最後の産駒。レディアイコは母の3番子で、JRAの現役馬で唯一、オグリの血を引く馬となる。体はかなり小ぶりで、推定馬体重は380キロ。レース経験がある馬にまじってのデビューとあって、尾関師は「簡単ではないと思います」と控え目。ただ同時に「おじいちゃんの血を引いて芦毛でロマンがありますね」と柔和な笑み。それもそのはず、母も手がけていたとあって思い入れは強い。
「お母さんもウチの厩舎でやらせてもらいました。いいところはあったけど、脚元が弱くて1走だけで引退することになったんです。この子は小ぶりだけど、母同様に持っているものはありますよ。走りからは一概にダートだけという感じもないですね。頑張ってもらいたいです」
ミンナノアイドルの初子ストリートキャップ(牡9=引退)はJRAで3勝。2番子のミンナノヒーロー(牡4=水沢・佐藤)はJRAでデビューできなかったものの、4月に水沢で待望の初陣。2着に敗れたが、5月9日に初勝利、24日に2勝目、そして6月25日に3勝目を挙げた。JRA復帰条件をクリアしたので、いつかはレディアイコと一緒に走ることがあるかもしれない。
ミンナノヒーローとレディアイコが元気に走ることは、オグリファンにとって大きな希望になるに違いない。
レディアイコは北海道新冠町の佐藤牧場で生まれた。創業70年の老舗。
佐藤牧場ではオグリキャップの血を強い意志でつないできた。1戦0勝だったミンナノアイドルを繁殖牝馬として導入。その理由はシンプル。「オグリキャップのファンなんです。あれだけの馬の血をつなげることでファンの人たちに喜んでもらいたいんです」と熱い思いを口にする。
受胎はしても死産が多く、子宝に恵まれないミンナノアイドル。しかし今春はレディアイコ以来、3年ぶりの産駒となる父コパノリッキーの牝馬を生んだ。
「アイコにようやくできた妹です。アイコもこの子も、繁殖にできればと思っています」
オグリの血をつなぐ重責を担うが、まずは元気に育ってくれることが携わる全ての人の願いだ。
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