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角居師 福永祐一は調教師になっても楽しみ

  • 2021年06月18日(金) 21時10分
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<角居勝彦元調教師 Thanks Horse>

最近の福永祐一君を見ていると、その立場からなのか、心構えが変わってきたように感じます。

デビュー当初から、その姿はよく見かけていました。私が助手をしていた中尾謙太郎厩舎が、彼の所属していた北橋厩舎や瀬戸口厩舎と同じブロックにあったからです。「天才」洋一さんの子として見ていましたが、厩舎スタッフの言うことを聞く「素直な子」というイメージでした。

よく話すようになったのは調教師になってからです。シーザリオの頃からは厩舎の馬に乗ってもらうことも増えました。豪腕というよりも理論的で、競馬にもしっかり考えて乗っている印象でした。

視野の広さもすばらしいと思います。たとえば、高知競馬の福永洋一記念(10年創設)には企画から積極的に携わっていると聞きました。馬を通じてお父さんの故郷を盛り上げようという意欲を感じました。

引退馬支援活動にも協力してもらっています。ずっと関心を持ち続けていて、私が代表理事を務める「ホースコミュニティ」(引退馬支援活動組織)にも評議員として名を連ね、イベントにも数多く出てくれました。記者会見などではたびたび引退馬ファンクラブ「TCC」の帽子をかぶってくれています。その知名度に助けられている部分は大きいです。TCCの山本代表は祐一君の義弟で、彼が紹介してくれた人物です。

今は一流騎手らしい顔つきになったと感じますし、騎手クラブの副会長としてJRA全体を見渡しています。たとえば、レース後の検量室でパトロール映像を見ていると、先輩騎手が後輩を指導する場面をよく見かけます。「俺の馬を邪魔した」という注意が多いものですが、祐一君の場合は自分のことよりもレース全体を見て公平な目で教えている印象でした。

もはやダービーを勝っても“嫌われ役”になりました(笑い)。これからもユタカさん(武豊騎手)とともに関西の競馬界を引っ張っていってほしい存在です。まだまだ騎手としての活躍を見たいと思う一方で、馬のつくり方や組み立て方も考えられる人なので、いずれ調教師という次のステージに立つのも楽しみにしています。(JRA元調教師)
ネタ元のURL
https://p.nikkansports.com/goku-uma/guide/column/article.zpl?topic_id=10118

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