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【矢作調教師】眼力と予言性問われるセール

  • 2021年07月07日(水) 07時22分
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 ユニコーンライオンが宝塚記念で2着に好走してくれた。負けたのはもちろん残念だったが、一気の相手強化で秋につながるレースをしてくれればと思っていただけに、こちらの想像以上の走りであった。

 パドックや返し馬で馬っ気を見せていたように、5歳とはいえまだまだ馬が子供である。競馬に集中して自分から走ろうという気持ちを出してくれれば、さらなる上積みが見込めると思う。秋以降が非常に楽しみになったが、今後の課題は高速馬場への対応となるだろう。

 それにしても勝ったクロノジェネシスは別格の強さであった。馬場状態も不問であるし、血統面からもロンシャンに適合するのではと考える。ディープボンドとともに10月の凱旋門賞がとても楽しみだ。

 来週12、13日はセレクトセールが行われる。今年は1歳部門にディープインパクトのラストクロップが4頭だけ出場するが、キングカメハメハの子はもういない。先頃、種牡馬引退を発表したハーツクライも今年の当歳がラストとなり、次代を背負う種牡馬を探し出すセリともいえる。

 その意味では調教師としては眼力と予言性が今まで以上に問われるわけで、毎日緊張しながら必死に勉強と馬見を繰り返している。母系に関してはレベルアップが著しい。数年前までのセリとは隔世の感がある。名簿を見ても目移りしてしまい、ニューマーケットやケンタッキーのイヤリングセールと比較しても勝るとも劣らない。各牧場が優秀な繁殖牝馬に投資して、導入し続けてきたことの証しであり、日本競馬がレベルアップしている最大の要因であろう。

 さて今年は、どんな馬と縁を持つことができるのだろうか? 織姫と彦星のような出会いを期待する日々である。


■矢作芳人(やはぎ・よしと) 1961(昭和36)年3月20日、東京生まれの60歳。父は大井競馬の矢作和人元調教師。開成高を卒業後、豪州での修業を経て84年に栗東トレセンへ。厩務員、調教助手を経て2005年に厩舎開業。6日現在、JRA通算709勝、重賞50勝(うちGI13勝)。ほかに海外GI3勝、交流GI3勝。
ネタ元のURL
https://race.sanspo.com/keiba/news/20210707/etc21070704550001-n1.html

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