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タイキシャトル 日高で悠々余生【新冠】

  • 2021年07月21日(水) 07時37分
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 名馬「タイキシャトル」(27歳、セン、栗毛)が、日高管内新冠町の引退馬牧場「ノーザンレイク」で穏やかに余生を送っている。大樹町内の牧場で育ち、勝利時には町全体が盛り上がった。今は全国のファンらが“里親”として支援している。

 タイキシャトルは1994年米国生まれ。大樹町にあった「大樹ファーム」で育ち、97年デビュー。安田記念、マイルCS(2回)、スプリンターズSを勝ち、13戦11勝(2着1回、3着1回)の戦績を残し、98年度にはJRA年度代表馬に選ばれている。

 99年の引退後は2017年まで種牡馬として日高管内の新ひだか町と浦河町を行き来した。その後、NPO法人引退馬協会の所有となり、会員が“里親”として支援する「フォスターホース」としてベルサイユリゾートファーム(日高町)で2年半を過ごした。

 6月中旬、ノーザンレイクへ。共に移動したメイショウドトウ(25歳)など5頭と日々を送り、馬の寿命は28歳程度と言われる中、食欲旺盛で体調も良好。「尾花栗毛」と呼ばれるたてがみや尻尾が金色がかった姿は今も美しい。

 同牧場経営者の川越靖幸さん(56)はJRAの元厩務員で、当時タイキシャトルの隣の厩舎で仕事をしていたという。現役当時の印象は「とにかく走る馬」。性格も穏やかではなく「仁王立ちしていることもあった」と振り返る。

 昔は決まった人にしか世話をさせないこともあったが、現在は年のせいか穏やかに。いたずら精神は旺盛で、手入れしていると素知らぬ顔で人の足をわざと踏んでくることも。引退馬協会の加藤めぐみさんは「頭がいいから人も見てるし、その分、無駄なけんかもしない」と話す。

 “親切なおじいちゃん”の一面も。新たな牝馬が牧場に仲間入りした際、他の牝馬となじめるかどうか心配しているように見守っていたという。牧場の看板猫「メト」との関係も良好で、メトの散歩をじっと眺める姿も。年は取ったが、「今も前に出る力があり、いい歩き方をする。持って生まれたもの」(川越さん)という。

 産駒にはウインクリューガー、メイショウボーラーなどを輩出してきた。川越さん、パートナーで競馬ライターの佐々木祥恵さん(55)の2人、そしてファンに支えられ、川越さんは「長く人間のために頑張ってきた。健康でのんびり過ごしてほしい」と優しく見詰めている。

 現在はコロナ禍で見学は受け付けていない。
ネタ元のURL
http://www.hokkaido-nl.jp/article/22428

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