笠松では現役ただ一人のダービージョッキーでもある藤原騎手。
通算1000勝の大台を達成し「デビューしてちょうど10年という節目もいいですし、4桁という節目のいい勝利をさせてもらいました。これからもどんどん頑張っていきたい」と歓喜の表情。前日の1勝で1000勝に王手となって、この日の2歳戦では「周りの馬と比べたら、(1番人気で)いけるんじゃないかと思っていました」と自厩舎の馬での記録達成に狙いを定めていた。
これまで一番の思い出は「全部思い出深いですけど、(ビップレイジングで)東海ダービーを勝たせてもらったんで、それが一番ですね。(すごい追い込みで)きれいに決まったなあという感じでした。他にもいろいろ中央(計9戦)や他地区でも乗せてもらって。北海道(期間限定騎乗)では、2歳新馬が多かったんで、大きい馬主さんの馬にも乗せていただいて良かったですね」。1000勝のうちには北海道での勝利も数多く含まれており、「どうでしょう、20勝ぐらいでしたかな」と。もう6年前になるが「何かに挑戦し、新たな刺激を求めて」と3カ月間の武者修行で、確かに23勝も挙げる活躍を見せた。
騎手人生20年間を振り返って「(1000勝まで)時間はかかりましたが、次の区切りの勝利まで、どんどん乗って勝っていけばと思います」
8カ月間の自粛から再開されて2開催目。「このままレースがやれて、騎手も増えて、また盛り上がっていけたらいいです」と笠松の再生を願った。
攻め馬だけの期間が長く、本業での収入は一時激減し、厳しい生活にもなった。「攻め馬だけでなく、焼き肉屋とラーメン屋で昼夜のバイトもしていました。なのでもう、攻め馬だけの時もずっと仕事してるって感じでした。(再開されてからも)バイトはラーメン屋だけですが、土日の昼と夜に今もやってます」とのことで、競馬場以外でも精力的に働く姿は頼もしい。自粛中は朝の攻め馬が終わればレースもなく、時間に余裕があってのことで、バイトは他の騎手も居酒屋などで働いていたようだ。
騎手の生活については、不適切事案での第三者委員会報告書でも、低収入に対する待遇改善が求められていた。所属騎手数は9人に半減しており、けが人も出てデッドラインにある。競馬組合では、来年以降も賞金・手当のアップを続け、新人騎手の加入や他地区からの移籍・期間限定騎乗につなげていくべきだ。
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